ホラーもっとマガジン 旧わたブログ

ホラー映画やホラーゲーム、怖い都市伝説などホラーなエンタメを中心に紹介する雑誌ブログサイト

最恐vs最凶 映画【貞子vs伽倻子】あらすじ結末解説・呪いビデオ設定変更・評価

当ブログはアフィリエイト広告を利用しています

【ネタバレ注意】あらすじ結末解説、評価、リング版貞子との違いのまとめ

日本ホラー最恐の二大作品、リング:【貞子】・呪怨:【伽倻子】

最恐vs最恐の頂上決戦!果たして勝つのはどっち?

貞子vs伽椰子

鑑賞後評価:★★★☆☆(2.6)

題名:貞子vs伽倻子 公開:2016年 時間:99分

監督:白石昇士 出演:山本美月、玉城ティナ、安藤政信、菊池麻衣

あらすじ:有里は友人である夏美から両親の結婚式のビデオテープをDVDへダビングする事を頼まれる。リサイクルショップでビデオデッキを購入し、家で再生させようとするのだが、中には古びた1本のビデオテープが入っていた…

貞子の呪いに掛かった女子大生を救うには、究極にして最恐のあいつをぶつけるしかない…果たしてその結末は…

⚠【ネタバレ】を含む内容と解説があります。未視聴の方は注意して下さい。

 

予告動画

www.youtube.com

本作「貞子vs伽倻子」の見所

ジャパニーズホラーの二大巨頭、リング「貞子」と呪怨「伽倻子」による最恐vs最凶

2000年代初頭に、日本を恐怖におとしいれた映画「リング」に登場した「貞子」と、呪怨に登場した「伽倻子」の頂上決戦を、「劇場版ほんとにあった呪いのビデオ」「不能犯」でおなじみの「白石昇士」がメガホンを取り描いている。

主な登場人物(キャスト)

倉橋有里(山本美月)

ファッション雑誌「CanCan」の元専属モデル。

今作では主人公の倉橋有里役を演じる。普通の大学生活を送る女子大生だったが、夏美の依頼により、あるリサイクルショップに行ってしまった事から、日常が一変してしまう。自身の好奇心により、夏美にビデオを見せてしまった事に責任を感じている。

高木鈴花(玉城ティナ)

ファッション雑誌「ViVi」の元専属モデル。

今作では、もう1人の主人公である高木鈴花役を演じる。生まれつき霊感が強く、自身が引っ越した家の近所にある「呪いの家」の存在が気になって仕方がない。

上野夏美(佐津川愛美)

蝉しぐれなどに出演する女優。

今作は有里の友人である夏美役で登場。有里の好奇心に促される形でビデオを見てしまい、その当人は余所見をし自身にだけ呪いが掛かってしまった事を根に持つ。

常磐経蔵(安藤政信)

バトル・ロワイヤルや亡国のイージスなどに出演している俳優

今作では、癖の強い霊媒師役として登場。癖が強く失礼な言動が多い人物だが、その力は強力で、俊雄程度であれば退かせる事ができる。

珠緒(菊池麻衣)

アンフェアや貞子3D2に出演している子役。

今作では、常磐経蔵の助手をしている少女として登場。目が見えず杖を片時も離さない。目が見えない代わりに、霊の存在を感知する事に長けている。毒舌家。

森繁新一(甲本雅裕)

踊る大捜査線などの映画で出演している俳優。

今作では大学で都市伝説の研究を行い、本の出版や講義を行っている。有里が持って来た「呪いのビデオ」に興奮を隠そうとしない。常々、ビデオの存在を確認できれば、自分がどうなってもいいと思っている。

 

ネタバレ有りのあらすじと結末

呪いのビデオを見てしまった友人

f:id:PointHeart:20200630080654j:plain

大学の授業で都市伝説に関わる講義を受講した有里は、講義で話題にあがった「呪いのビデオ」ではと思い、夏美と井一緒にビデオを再生してしまう。当の本人である有里はスマホに気を取られ、映像自体は見る事なく夏美だけが見る結果となってしまった。

再生直後から周囲で怪奇現象が起こった夏美は、有里と共に都市伝説研究家「森繁」に助けを求める。噂でしかなかったテープの存在に、有頂天になる森繁は早速テープを再生、噂通りの怪奇現象を体感し「呪いのビデオ」を本物と断定する。

森繁、有里、夏美の3人は、除霊のため高名な霊媒師「法柳」の元を訪れる。

除霊の最中に異変が発生、おぞましい惨劇が起こり除霊は失敗に終わるのだった…

呪いの家に入ってしまった女子高生

一方、呪いの家の近所に引っ越して来た女子高生の鈴花は、かねてより気になっていた「ある家」に入って行く小学生を目撃する。

後日、家に入った小学生達が失踪した事を聞き、鈴花は呼び寄せられた様に「呪いの家」に入ってしまう。

そこで待ち受けていた「伽倻子」と息子の「俊雄」が迫るのだったが、鈴花を心配した両親が駆け付け…

除霊失敗と友人夏美の最後

法柳は除霊に入る前に「常磐経蔵」「珠緒」の2人の助っ人に除霊を依頼、到着した2人によって除霊失敗による呪いの暴走を防ぐ事に成功する。

夏美の除霊に失敗し責任を感じた有里は、噂通りビデオをダビングし自分が見る事で夏美の呪いを解呪しようと1人ダビングしたビデオを再生する。しかし錯乱した夏美により映像はネットへ拡散していて、有里の取った行動は単純に自身が呪いに掛かる結果となるだけだった。

夏美は心身ともに疲弊、貞子を待つ事への恐怖に耐えきれず自身で命を断とうとするが、呪いは邪魔させないとする呪いにより、即座に貞子の呪いが発動し亡くなってしまう。

最恐vs最凶の作戦

f:id:PointHeart:20200630081224j:plain

呪いの家に入ってしまった鈴花とその両親だったが、伽倻子の呪いにより両親が襲われ亡くなってしまう。その魔の手が鈴花に伸びようとした時、駆け付けてきた常磐経蔵に助けられ、呪いの家から脱出する事ができた。

常磐経蔵は、ビデオの強過ぎる呪いに通常では太刀打ちできない事から、秘策「最恐には最凶をぶつける」策をたて、ビデオの呪いを受けた「有里」と呪いの家に魅入られた「鈴花」に説明、実行させるのだった…

貞子vs伽倻子

常磐経蔵の作戦通り、有里と鈴花は呪いの家で呪いのビデオを再生する。

2人の前に俊雄が出現、襲いかかろうとする所を貞子によってテレビに引きずり込まれ消滅する。今度は伽倻子が2人に迫るのだが、自身の呪いを邪魔する存在に対して貞子も登場し伽倻子を排除しようとする。有里と鈴花はその隙に家から逃げ出す。

貞子と伽倻子の力は拮抗し、作戦の失敗を悟った経蔵は、1人の身体に貞子と伽倻子を取り憑かせ、そのまま井戸の中に封印する最後の策に取りかかるのだが…

クリックで表示:そして結末

f:id:PointHeart:20200630082706j:plain

有里は独り封印の犠牲になる事を承諾する。

有里を追いかけて来た貞子と伽倻子は井戸を挿んで対峙、両者がぶつかる直前に有里は井戸の中に飛び込んだが、貞子と伽倻子の衝突により発生した衝撃波により経蔵は吹き飛ばされてしまう。

両者が激突した事により、2つの力は混ざり合い肥大化し井戸の底に向かう。有里はその異形の存在に恐怖し、涙を流すのだった。

一方。地上に待機していた珠緒と鈴花は、井戸に入った事を確認し封印の蓋をする。

しかし即座に封印は破られ、中から出て来た存在に2人は抱き合い震える事しかできなかった…

そして呪いのビデオに映る存在は、貞子と伽倻子の特徴を併せ持つ、最強最悪の呪いに至ってしまったのだった…

 

「リング版貞子」と「バーサス版貞子」の違い

貞子と伽倻子をぶつけるためにリング版とは違う設定に変更されている。主な変更点は下記の様なものになっている。これは、バーサス版ではリング版にあった様な貞子の背景について描写する必要がなくなった事の影響と思われる。

ビデオの映像

リング版:呪いのビデオの内容

鏡に映る女性が髪を解いている、新聞記事の文字、川岸で指差す人物、そして井戸を映す映像が流れる。7日目の呪い発動時には、画面に映し出された井戸から貞子がよじ登りコチラに向かい、テレビ画面からこちらの世界に這い出て来る。

バーサス版:呪いのビデオの内容

廃墟の扉を遠目のアングルから映した映像。呪いの発動時には、映像の中の扉が開き貞子がコチラに向かって来て、テレビ画面から姿を現す。

ただし、出現場所についてはテレビ外から出現した様な描写も存在している。

呪いの内容

リング版:呪いの詳細

・ビデオを見た直後に、貞子を閉じ込めた井戸に近い場所の際にのみ、電話が掛かって来る。

・ビデオを見た者は7日(1週間)後に呪いにより亡くなる。

・助かるにはビデオテープをダビングし、他の人に見せると呪いを移す事ができる。

バーサス版:呪いの詳細

・ビデオを見た直後に必ず電話が掛かって来る。

・ビデオを見た者は2日後に呪いにより亡くなる。

・助かるにはビデオを他人に渡す、又はダビングした映像を他人が見る事(真偽不明、噂でしかなく劇中に成功はしていない)

・呪いを邪魔する行動を取ると、即座に呪いが発動してしまう。ビデオを見た人に貞子が憑依している状態で、邪魔が入ると即座に貞子が顕現する。

まとめ

呪怨「伽倻子」との対決を行わせるため、専用の設定に差し変わっている。リング版の貞子であったビデオテープ内の映像に貞子に繋がる情報が無くなり、呪いの期日もより切迫した2日間になっている。

電話についてもリング版では、電話が掛かって来るか来ないかで、貞子の井戸に近いか遠いかのヒントが隠されていた。しかし、バーサス版ではその設定も不要のため、見た者には必ず電話が鳴る形に変更されている。

リング版での呪いをそのままに、物語に合う様にシェイプアップされたのがバーサス版の貞子だ。

制作のキッカケはエイプリルフール?

KADOKAWAが2015年に1枚の画像をアップした事がキッカケで制作された。エイプリルフールのネタとして「貞子vs伽倻子」の画像が投稿、そのインパクトから話題になり本作が本格的に制作された経緯を持つ。

 

視聴後評価

エイプリルフールに制作が決まっただけに、そのお祭り感を味わう気持ちであれば、充分楽しめる作品だと思う。

だが、リングや呪怨での貞子、伽倻子のイメージが強く愛着のある人が見ると、その粗さから否定的な意見が生まれてしまいそうだ。純粋なホラー映画と言えないため、呪怨などの恐怖はあまり感じず、ホラーとして評価すると観賞後評価★(2.6)

数あるホラーを見て来たが、力の強い霊媒師は何故、みんな性格がズレ高飛車な感じなのだろうか?