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書籍化小説【淡海乃海 水面が揺れる時】第六巻のあらすじ・見所・特典小説・感想

 

書籍版「淡海乃海」第六巻【あらすじ・見所・特典・感想】

三好の再侵攻を防ぎ、京の実権を握った朽木基綱

朽木の忍「八門」と、反朽木陣営から放たれる刺客達との間で諜報戦が極る

淡海乃海 水面が揺れる時~三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲~六 (淡海乃海 水面が揺れる時)

題名:淡海乃海 三英傑に嫌われた男、朽木基綱の逆襲 第六巻

著者 : イスラーフィール

: 碧風羽

あらすじ:天下静謐のため、朽木家の版図を広げていく基綱。そんな中ある武家から刺客が放たれるが、朽木家忍びの「八門」の奮闘により何とか凌いでいた。そんな中で基綱の母の実家「飛鳥井家」祖父が倒れてしまう。その見舞いに赴く事になったのだが、千載一遇のチャンスと見た刺客達による魔の手が刻一刻と伸びて来る事になる…

2016年に素人小説投稿サイトで連載が始まった小説の書籍化作品第六弾。

 

ノベル「淡海乃海 第六巻」の見所は?

刺客からの銃弾

強大な勢力を誇る朽木家は、今や正面切って戦える武家は数える程しか存在しない。朽木の圧力を受け、はね除ける事はできない、でも従いたくない弱小勢力は直接基綱をうつ事を目指す事になる。朽木の忍び「八門」の目と網をかいくぐり、とうとう一発の銃弾が基綱の胸を射る事になる。

その報告を受けた朽木家にいる女性陣の動揺ぶりが良く表現されていて面白い。

そして今まで基綱が戦場で取っていた行動の伏線回収ポイントでもある。

上杉輝虎(謙信)脳卒中で倒れる

史実でもあったとされる上杉輝虎(謙信)の脳卒中が、本作にて輝虎を襲う。幸いに史実程ではなく一命を取り留めるも、半身は上手く動かなくなってしまう。当主の力が弱る事、それは戦国の世においては、食われるだけの存在でしかなくなる。その危機感を募らせる上杉家は、朽木基綱にお見舞いに来てほしい事を要請。

上杉を守り、ひいては朽木を守るため、基綱は親として最低の「ある決断」を選択する。

特典 書き下ろし小説

特典短編【一】:戦国の申し子、上杉輝虎(謙信)と基綱「友誼」

足利義昭から朽木討伐の密命を受ける輝虎(謙信)。基綱との深い友誼から、その命に対して何を思ったか?その感情を家臣に吐露した景虎は卒中で倒れてしまう。意識が戻った輝虎はしきりに基綱とも面会を周囲に求める。家臣の1人「直江景綱」は、景虎の要望を叶えるため、単身朽木へ向かう。

基綱と足利との水面下での争いを上杉側から見た物語と、景虎が倒れてからの混乱を描いた物語。

特典短編【二】:朽木基綱襲撃の顛末と忍び「誘引」

二回目の朽木基綱への刺客の攻撃、それを上手く防いだ八門による敵側の忍び「村雲党」を壊滅させるための罠に誘い込んだ「誘引」の詳細が描かれている。

淡海乃海では珍しい個人対個人の戦闘描写が描かれた書き下ろし。

電子版特典:貨幣制度の創設「新たな天下」

基綱は全国から商人を集めた。基綱の政策で、かつてない好景気を迎える朽木領だが、ただ一点問題を抱えていた。それは通貨が足りなくなる事、この時代の日本の通貨は中国から輸入した銭を使用していたが、取引が大きくなるにつれ上の単位の通貨が必要になってくる。

そんな説明を受ける商人達による朽木基綱の作る「新たな天下」に対しての感情を吐露する物語。

 

第六巻を読んだ感想

この先訪れるweb版での唐突な足利家のある行動に対して、布石を打つ描写が今回加筆されている。今まで読んでいて足利義昭の臆病さや馬鹿さ加減が強く印象に残る描写だったが、そんな義昭の鋭敏な部分が垣間見え、物語の不穏さが増していた。これが物語のスパイスとしていい雰囲気を出している。

今作では「主人公への刺客達による襲撃」「本願寺の攻略」「史実より2年早い上杉輝虎(上杉謙信)の悲報」と大きいイベントが収録されている。前巻の政変にて京の実権を得た事で、本格的に天下統一への一歩を歩き始めた主人公が今後どうなっていくのか気になる本巻であった。

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