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坊主との戦い【淡海乃海 水面が揺れる時】第八巻の見所・あらすじ・感想

 

漫画版「淡海乃海」第八巻【あらすじや見所、収録特典など紹介】

将軍の庇護を失った朽木、その豊かな財を求め3万の軍勢が押し寄せる!!

淡海乃海 水面が揺れる時 第8巻 (コロナ・コミックス)

題名:淡海乃海 水面が揺れる時 第八巻

原作イスラーフィール

作画もとむらえり

あらすじ:征夷大将軍「足利義輝」が命を奪われる。朽木基綱を含む武家達の棟梁である足利への襲撃、約200年続いた「安定」までもが揺らぎ出した。

幼い時から10年以上もの付き合いのあった知人の吉報、歴史を知り転生者であるはずの基綱に動揺はない。それでも周囲は彼を心配し励まし元気つけていた。

一方、近江の一大勢力になりつつあり金財豊かな朽木家を狙い、武装した坊主とその信者「一向宗」総勢3万の軍勢が朽木を狙い蠢き出し。

 

 

今作の「淡海乃海」の見所

比叡山焼き討ち

武装した坊主率いる「一向宗」と呼ばれる3万人の軍勢が朽木家の財を狙い攻めてきた。対して朽木の軍勢は1万5千程度。

攻めてきた以上迎え撃つのが武家の習わしだが、それでも普通の武家に寺社を焼く事まではできない。それは宗教への畏怖であり、仏を敬う人の心があるがゆえでもある。それはこの時代においては普通のことだ。

しかし、信仰心の薄い現代からの転生者である基綱に敬う心なし。戦略上必要であれば、寺だとうが社だろうが冷めた鬼の心で焼く。その象徴たる「比叡山焼き討ち」場面が本巻の見どころ。

史実においては織田信長がやり、彼の異常性も感じる名シーン。

特典 書き下ろし小説

タイトル「決別」

人生を捧げ尽くした足利将軍家への忠義。その足利義輝への襲撃、そして命を奪われた永楽の変。主人公である朽木基綱の祖父「民部少輔」の心の内を描いた短編小説が巻末に収録。

淡海乃海において民部少輔の足利への思いは描かれていたが、それは表面上の思いが多かった。この書き下ろしにて主人公の足利を利用しようとした行動に対しての真の思いが描かれている。

今回の「おまけまんが」

第2回にあたる登場人物のキャラ当てクイズが収録。

Twitterでも言われている通り周辺とのの相関関係がわけわかめ。特徴豊かに描かれている登場人物達だが正直全ての名前を把握している人はいないんじゃないか説が…。

このクイズを全問正解した人は相当な淡海乃海通。

 

終わりに

正史において信長が行った寺への攻撃、その事を代行する形になってしまった基綱。この事によりこの世界では基綱が「第六天魔王」の称号を得る事に。

その本人、今まで名前のみの登場だった織田信長が見開きで初登場したシーンも印象深い。

次巻から戦国の一大勢力で今まで京を支配し天下人に最も近かった三好家が分裂騒動により弱体化が始まり、戦国の戦力バランスに変化が訪れそう。

漫画版「淡海乃海」第一巻のレビュー

漫画第八巻の続きは、小説版第二巻終盤に収録

そして、第一巻で朽木家の当主に就任しなかったらを描いたIFストーリーが