#ネタバレあり #感想 #トリビア
鑑賞後評価:★★★★☆(3.1)
題名 | エイリアンVSプレデター |
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公開日 | 2004年 |
監督 | ポール・W・S・アンダーソン |
時間 | 101分(公開版)、109分(完全版) |
出演 | サナ・レイサン、ラウル・ボヴァ、ランス・ヘンリクセン |
2004年10月4日、南極上空を飛んでいた人工衛星がブーヴェ島に隠されていた遺跡から熱源を感知する。ウェイランド社の社長ビショップ・ウェイランドは、遺跡を調査するため考古学者や採掘業者・登山家レックスなどのプロフェッショナルを招集した。
熱を発した遺跡はありとあらゆる文明の特徴を併せ持つ。それは人類史のおける全ての文明の祖となった可能性を秘めていた。
ビショップは、他の国や会社に発見される前にブーヴェ島地下に存在する遺跡に至急向かう事にしたのだったが…。
そこで人は、人類では抑えきれない力の権化と向き合う事になる。
完全なる有機体VS狩人!未曾有の危機に人類は巻き込まれる事になる !
⚠【ネタバレ】を含む内容と解説があります。未視聴の方は注意して下さい。
物語のあらすじ(ネタバレあり)
1904年、住民が謎の失踪を遂げた捕鯨基地へ
遺跡の調査チームは、1904年に一夜にして住民が失踪を遂げた捕鯨基地をベースキャンプとし、調査の前準備に取りかかる。
捕鯨基地を探索中に、何者かによって開けられた遺跡へ通じる大穴を発見する。前日まで大穴が無い事は衛星画像で明らかで、発見に至る24時間で大穴を開ける事は現在の人類技術では不可能だった。
不審がる一同だったが、遺跡へ通じる大穴を利用する事にした。
3つの種族が活動を開始する
レックス達一同が大穴を下る最中、上空には謎の巨大船が航行していた。そこから放たれる3つの船は遺跡に通じる大穴の近くへ着陸する。
レックス達は無事に遺跡へ到着、調査するためぞくぞくと中に入っていくのだが、上空では遺跡を監視していた何者かにより、ある物が起動される。
ある物とはエイリアンクイーンを拘束していた拘束具で、冷凍保存されていたクイーンはプレデターの電気信号により覚醒するのだった。
一方、地上に残っていた調査チームは、3つの船から降り立ったプレデター達の襲撃により全滅する事になる。
生け贄の間
地上での凄惨な出来事を知るよしもない登山家レックス達は、遺跡の奥深くまで進んでいた。生け贄の間と呼ばれる部屋へ到着した一向は、そこを拠点とし二手に別れて調査を開始する。
遺跡内部を調査する事になったレックス達は、遺跡の奥でプレデターの使用するプラズマキャノンを発見する。一向の1人が不用意にプラズマキャノンを手に取ってしまう事で遺跡が脈動、内部の構造が変化し閉じ込められてしまう。
一方、生け贄の間に残された調査チームは、何処からともなく運ばれたエイリアンエッグに困惑していた。この部屋の名称が生け贄の間という事で不安を覚えるが、エッグから飛び出したフェイスハガーによって、なす術無く寄生されてしまうのだった。
邂逅と襲撃
脈動する遺跡から脱出するため、入り口を目指していたレックス達は、あと200mという所でプレデターに襲撃を受けてしまう。銃で応戦する調査チームだが、ちょうどその時に遺跡が脈動を開始、それに巻き込まれたレックス達は3つのグループに分かれる事になってしまう。
レックス達と分かれてしまった2つのグループはエイリアンの襲撃にあう一方で、レックス達には2人のプレデターが襲いかかっていた。勇敢にも何とか対抗しようとするが、人類より遥かに進んだ技術や身体能力を持つプレデターにはなす術がなかった。
絶対絶命のピンチに落ち入るレックスだが、突如プレデターの腹部から刃物の様な物が突き出される。それは背後から忍び寄っていたエイリアンの尻尾による攻撃で、そのまま持ち上げられたプレデターは、エイリアンのインナーマウスにより絶命するのだった。
エイリアンVSプレデター
エイリアンの存在を確認したもう1人のプレデターは、レックス達を無視し戦闘を開始。両者互角の戦いを繰り広げるが、エイリアンに軍配が上がる。
エイリアンとプレデターの戦いの隙を突き、その場から逃げる事に成功したレックス達だったが、一同の前に3人目のプレデターが姿を現す。ウェイランド社長はレックス達を逃がすため単身でプレデターに戦いを挑む。だが病気を持ち老いたウェイランドではプレデターに敵うはずもない。一度は病気持ちをいう事で見逃されるも、衰えないウェイランドの闘志を受け、プレデターはとどめをさすのだった。
そんなプレデターの背後から、エイリアンが襲いかかるも一蹴。倒したエイリアンの強酸性の血液を使い、勝利のしるしとし仮面に傷を付ける。
その様子を伺っていたレックスと考古学者のウェルズは、ある仮説を立てる。この遺跡はプレデターの成人の儀式に用いる施設で、未開の人類はプレデターから文明を教わるかわりにその身を捧げエイリアンを繁殖させる。プレデターはエイリアンを狩る事を行い、それを100年の周期で行っていた事を推理する。人工衛星が捉えた熱源は、人を誘い込むための罠だったのだ。
その場を後にした2人は見る事がなかったが、仮面を外し自身の素顔にも戦士のしるしを付けたプレデターにフェイスハガーが迫ったのだった…
レックスの提案
ウェルズの仮説を聞いたレックスは、プレデターに遺跡で入手した兵器を返還する提案をする。当初ウェルズは反対するも、レックスはあくまでもプレデターの敵はエイリアンである事を解き説得する。
そんな2人の前にエイリアンが姿を現す。2人はその場を逃げ、途切れた橋を飛び越える。レックスが飛び降りた瞬間に橋は崩落、それに巻き込まれ落ちそうになるもウェルズはその手を掴み落下を阻止する。だがウェルズの背後にはエイリアンが現れ、そのまま何処かに連れ去ってしまうのだった。
プレデターとの共闘
1人になってしまったレックスは遺跡の内部を進む。レックスの前に現れたプレデターにプラズマキャノンを返却する。ちょうどその時にプレデターにエイリアンが襲いかかる。プレデターを壁に打ち付けたエイリアンは標的をレックスに変更し迫るも、プレデターが落とした武器を使いレックスはエイリアンを退治する事に成功する。
プラズマキャノンを取り戻したプレデターは、迫り来るエイリアン達を一蹴する。プレデターは勇敢にエイリアンを倒したレックスを認める。彼女の頬にエイリアンの血で戦士のしるしを付け、その亡がらで作った槍と盾を手渡し、ボディランゲージを用い共闘を持ちかけるのだった。
エイリアンクイーンの解放
エイリアンクイーンは遺跡で徘徊していたエイリアンを呼び戻し、自身を傷つける事で流出する強酸性の血液により拘束具を溶かしたのだった。
一方、遺跡を進んでいたレックスとプレデターは壁に貼付けられていたウェルズを発見、レックスはウェルズを助けようとするが、意識のあるウェルズは自分の体内にエイリアンが寄生している事を伝え止めさせる。
ウェルズはレックスに地上にエイリアンを出させては行けないと忠告する。レックスは苦しむウェルズに自ら銃を向けるのだった。
その時、クイーンは拘束具から解放されエイリアン達を引き連れレックス達に迫ろうとしていた。
エイリアンクイーンVSプレデター・レックス
プレデターは自身が持つ爆弾を起動させ、調査チームが配置していた乗り物にレックスと乗車、エイリアン達が爆発に巻き込まれる最中、2人は無事地上へ到着するのだった。
爆発に巻き込まれ地下遺跡は崩壊、その余波は地上へ到着したレックス達にも襲いかかるも何とか避難する事に成功する。
プレデターはレックスを勇者と認め、その仮面を外し素顔を晒す。そんな2人に崩壊した遺跡から生き延びたクイーンが襲いかかる。
強力無比なクイーンの攻撃をレックスとプレデターは、苛烈な攻撃を何とか凌ぎつつ協力しクイーンを海の中深くに沈める事に成功する。しかし、クイーンの攻撃によりプレデターはレックスが寄り添う中で息を引き取るのだった。
そんなレックスの前に、プレデターの仲間達が姿を現す。レックスの頬に付けられた戦士のしるしを見たプレデターの長はレックスへ自身の武器を預け、亡くなったプレデターを引き取り地球を後にする。
クリックで表示:【ネタバレあり】そして…
地球を後にしたプレデターの船では、亡くなったプレデターの胸からエイリアンの幼体が飛び出すのだった…
映画「エイリアンVSプレデター」の豆知識・トリビア
登場するプレデターは未成年!?
劇中で言われている通り、今作で登場する3人のプレデターは経験の浅い若輩者である。
監督ポール・W・S・アンダーソンによれば、映画「プレデター」に登場するプレデターも戦闘経験の浅い若者で、修行のため地球を訪れたが歴戦の地球人と戦う事になってしまったとの事。
登場するプレデターの名前
遺跡に侵入した3人のプレデターだが、それぞれが「スカー」「ケルティック」「チョッパー」の個体名が存在する。
レックスと共闘したのがスカー、最初にエイリアンと交戦し激しい肉弾戦を行ったのがケルティック、特に何も出来ずにエイリアンに倒されたのがチョッパーという名前を持つ。
元ネタは映画「プレデター2」?
映画「プレデター2」のラストシーンでプレデターの船内にエイリアンの頭蓋骨が飾られている場面が存在する。この話は有名で、今作はそのシーンからアイデアが産まれたとされる。しかし、実はアメリカコミックにおいて、プレデター2公開の1年前にエイリアンとプレデターが戦う漫画が発売されている。
そのため、今作はアメリカコミックと映画を合わせてアイデアが産まれたと言えるかもしれない。
みんなの感想
エイリアンとプレデターを観てからの視聴がおすすめです。
知らないで観ると面白さが半減するかも。
どっちも宇宙の謎生命体。
どっちも凶暴。
エイリアンにはたぶん感情は無い。
プレデターは知的生命体で、戦闘種族。
公開当初から賛否両論のあった「エイリアンVSプレデター」ですが、とりあえず言えるのは「ちゃんと原作への愛がある映画」だということ。
しっかり「エイリアン映画」かつ「プレデター映画」をやっていて、製作陣が両方の原作をしっかり観てるし愛してることが伝わってきます。
エイリアンの強さとプレデターの強さが同時に楽しめる一粒で2度美味しいグ○コのような映画です。
引用元:
https://www.amazon.co.jp/AVP-ALIEN-VS-PREDATOR/product-reviews/B00G5YFEXI
終わりに
2003年に公開された映画「フレディVSジェイソン」に続くVSシリーズの1つの印象が強い。今作のプレデターは、映画「プレデター」「プレデター2」で見られなかった何とも人間臭い仕草をしていて面くらう作品でもあった。
純粋なプレデターシンパを持つファンにとっては、エイリアンに劣勢を強いられるプレデターの姿にガッカリする事だろう。そのフラストレーションは次回作「エイリアンVSプレデター2」で解消される事になる。
そして本編直後、地球圏に浮かぶプレデター船で異常が発生し…エイリアン史上最強のエイリアンが誕生してしまう。