日本の中学生が制作したマルチエンディングホラーゲーム「ARONE」。館から脱出する王道ホラーゲームではあるが、グラフィックや物語の伏線の張り方が良く練られていて、無料のフリーゲームには勿体ないクオリティを誇っている。
プレイ時間は30分程でクリアできる短編ホラーゲーム。
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物語のあらすじ
館で目覚める主人公
記憶を無くした主人公は、ある館の中で目を覚ます。その館には謎が隠されていた。散在する日誌を読み、館で起こった出来事や自身の記憶を呼び覚ましつつ、不可解な現象の起こる館から脱出する事を目指し先を進んで行く。
マルチエンディング方式の物語、両方の結末を見る事で館で起こる不可解な現象と記憶を失った主人公の秘密が明らかになる。
主人公を襲う怪奇現象と謎解き
突然鳴り響く電話の呼び鈴、目を開ける絵画の女性、走り去る子供の影、様々な怪奇現象が主人公を襲う。そんな恐怖に耐えながら、先へ進む為に館に隠された謎を解いて行く。
館に点在する日誌
館に点在する日誌。その日誌を読む事で、館で起こったある出来事が判明していく。館の主人が息子に宛てた手紙「急な用事で1週間海外へ行かなくてはならなくなった事」その息子の日誌「1週間で戻る父親が3週間経っても戻らない事」などが綴られていた。
⚠ネタバレを含んだ内容になっております。未プレイの方は注意して下さい
物語の結末
バッドエンディング
館に隠された謎を解きある地点まで来ると、長い廊下を化け物に襲われる事になる。それから逃げ切り館の外に出ると迎える通常エンディング。
クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末
館を無事脱出した主人公は後ろを振り返る。
すると扉の閉まった館と2階からこちらを覗く人影を目にする。
主人公は敷地を出て行くと、そこにはパトカーのサイレンが耳に入る。
助かった…
パトカーに近寄る主人公の視界が暗転する。
最後に耳にした音は、自身へ向けられた拳銃の発砲音だった…
グッドエンディング
館から脱出するラストシーン。長い廊下を化け物から逃げる場面で、途中に扉の開く部屋が存在する。その部屋に入ると迎える主人公の無くした記憶に関わるエンディング。
クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末
主人公が逃げ込んだ部屋。
そこには3つの日誌が置かれていた。その著者は館に住む子供が書いた物だった。
内容は
「館に泥棒が侵入してきた。後ろから近づきパイプで殴ったら気絶してしまった」
「目を覚ましたら襲われるため、仕掛けを作って館の外まで誘導する事にした」
「最後には自分が着ぐるみを来て外に追い出そう。父親が帰って来るまで、僕がこの家を守らなくては…」
3つの日誌を読んだ主人公の耳にラジオのニュースが入って来る。
付近の館にナイフを持った泥棒が潜伏しているとの事だった。
それを耳にした主人公の手にはナイフが握られていた。
記憶を取り戻した主人公は、ナイフを片手に館に居る息子を探しに部屋を後にするのだった…
ネタバレ
主人公は館に潜伏した泥棒だった。パイプで頭を殴られた事から記憶を失い、脱出するまでに仕掛けられた謎や怪奇現象は、この館に住む主人の息子が泥棒を追い出すための工作だった…
終わりに
単純なホラー要素だけではなく、日誌に隠された物語の伏線とがよく練られていた作品で面白かった。無料のゲームでの配信は勿体なく、有料配信でもお金を取れるクオリティを持っている。
このゲームは中学生が趣味で作成した物らしいので、将来に期待できる才能を遺憾なく発揮しているゲームだった。