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短編ホラーゲーム【テケテケ】分岐するエンディングや物語・遊び方をサクッと解説

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日本の怪談都市伝説「テケテケ」をモチーフとしたホラーゲーム「Teke Teke-テケテケ」。ゲームクリエイター「NyxTales」氏が開発し、グラフィック面を「チラズアート」氏が協力・コラボした和風ホラーゲームが特徴。

マルチエンディングであり、ステルス要素や賢い敵AIが売りの本作。今回は、そんなゲームの遊び方や各エンディング・物語をサクッと解説。

 

ダウンロード方法

本作「テケテケ」は、インディーズゲームの販売サイト「Steam」にて、定価520円(税込)で販売中。

Steam販売元は↓コチラ↓

物語のあらすじ

奇妙な話「テケテケ」

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「はかる」から怨霊テケテケの奇妙な話を聞いてから、彼は学校に来なくなってしまった。その話を聞いてから、主人公の女子生徒「あかり」は奇妙な悪夢を見る様になってしまう。3日経っても彼は一向に登校する事はなかった。

事の真相を確かめるため、彼の無事を確認するため、彼女は彼「はかる」の元を訪ね様とする事にしたのだが…

オープニングで流れる前日章の物語は英語表記だが、本編における登場人物のセリフやメモ等についての字幕は英語だが、日本語音声と日本語字幕が併記されているため、英語が苦手な方でも遊べる仕様になっている。

奇妙な駅と奇妙な人

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主人公が駅に降り立った瞬間、背後のシャッターが閉じてしまい、駅内に閉じ込められてしまう。その事を不審がる主人公だったが、とりあえず彼の元を訪れるために電車に乗ろうとする。

しかし、駅のホームには奇妙な女性と思しき人影が、主人公は恐る恐る声を掛けるも、奇妙な女性は電車が迫る駅のホームから身を投げるのだった…。

テケテケの噂

凄惨な現場、その恐怖から目を閉じてしまった主人公は、気がつくと電車の中で座っていた。彼「はかる」の自宅へと到着するも、彼は「何か」に怯え、部屋に閉じこもり出て来る事はなかった。

家の中には、テケテケの噂を記したメモが、それによると「彼女は電車に轢かれた後、しばらくの間生きていたらしい。そんな彼女の前には数匹の猫が現れる。猫達は◯にかけた彼女を貪り食い、彼女は誰にも気づかれない悲鳴を上げながらこの世を去った」「みんながよく聞くテケテケの真相、果たしてこれが真実なのだろうか?」

彼は、どうやらテケテケについて調べていたらしい。

現れる怪異「テケテケ」

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部屋に閉じこもった彼「はかる」。彼は主人公が現実の存在である事の証明を求めた。家の中で見つけた写真、それを持って行く事ではかるが閉じこもっていた部屋に入る事ができた。しかし、彼は不意に立ち上がり、そのドアから家の外へと走り去ってしまったのだった。

彼を追いかけて外へ、彼の祖父の物と思われる家の中へ入ると、壁にはテケテケについて記されたメモが貼られていた。「彼女の話を聞いた者には、3日以内に下半身のない彼女が現れる」そのメモを読んだ直後、屋敷の中には下半身のない「何者」かの姿が現れる。

ここからテケテケとのステルス要素のホラーが始まる。

カシマレイコ

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奇妙な存在が徘徊する屋敷の中を進んで行くと、椅子に座る女性と邂逅する。彼女は自身の名を「カシマレイコ」と名乗り、テケテケを自身の片割れであり、怒りや絶望が具現化した存在だと言う。

この奇妙な世界から抜け出すためには、彼女の半身が求める失った「下半身」を探す必要があると語る。

主人公は、カシマレイコの語った「下半身」を探すため、彼女の語った場所まで赴く事になったのだが…。

 

⚠ここからネタバレを含んだ内容になっています。未プレイの方は注意してください。

 

 

エンディング

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物語終盤で訪れる事になる神社の一室に似た祭壇。ここでは、この奇妙な世界で徘徊する「テケテケ」をおさめるために「儀式」をする事になる。その儀式にお供えする物によって、主人公である女子生徒「あかり」が迎える結末が3種類に変化する。

バッドエンディング

物語終盤で登場人物の「はかる」がテケテケによって◯されてしまう。その姿は、上半身と下半身に分断されており、祭壇に「はかるの下半身」のみをお供えする事で迎えるエンディング。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

はかるの下半身をお供えした彼女は、祭壇を後にする。

すると外へ通じる門が開く。

そこには線路が広がっており、光が差し込んでいた。

その光に向かって、彼女は歩き出すのだが、その背後からは、下半身のない彼女「テケテケ」が襲いかかるのだった。

「儀式は失敗した。あなたは◯んでいます。」

の文字とともに、物語の幕が閉じる。

ニュートラルエンディング

物語終盤での祭壇に「はかるの下半身」をお供えし、線路上の猫に「ツナ缶」をあげる事で迎える中立的立ち位置のエンディング。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

「はかるの下半身」をお供えする事で儀式は終了し、閉ざされていた扉が開く。

扉の向こうには、線路に光が差し込む光景が広がっていた。

あかりは光の方に歩き出すが、線路の上には1匹の黒猫が歩いていた。

猫に「ツナ缶」をあげ、そのまま光の中に歩いて行くと…

「儀式には失敗したが、猫は救った」

とのメッセージが流れ、物語の幕は閉じるのだった…。

グッドエンディング

物語終盤に登場する祭壇に「はかるの下半身」と「カシマレイコという名のアイテム」をお供えする事、「ツナ缶」を猫にあげる事で迎えるエンディング。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

「はかるの下半身」と「カシマレイコという名」を祭壇に捧げる。

外へと続く門が開き、光が差し込んだ線路に出る事ができた。

線路を光に向かって歩いていると、1匹の黒猫が前の前に現れる。あかりは、持っていた「ツナ缶」を上げると、猫はおいしそうに食べ始めた。

あかりは光へと歩き始め、奇妙な世界からの脱出に成功するのだった。

「儀式は無事に完了した。テケテケが安心して休めるようになった」

の文字とともに、物語の幕は閉じるのだった。

 

 

ゲーム中の「テケテケ」の設定・バックストーリー 

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ゲーム内では様々な攻略のヒントとなるメモ等を読む事ができる。その中でも「テケテケ」に関わる内容をまとめてみた。

この内容には、テケテケの噂内容や生前の彼女のバックストーリーを伺い知れる物になっている。※作中に読める内容そのままではなく、著者が独自に簡潔にしているため、購入した方または購入される方は、自身で探索し改めて一読してみてほしい。

メモ1:テケテケの噂

彼女は電車に轢かれた後、しばらくの間は生きていたらしい。苦しむ彼女の前には数匹の猫が現れる。猫達は苦しむ彼女に近づき、生きている彼女の身体を食べ始めてしまう。彼女に出来る事は、誰にも気づかれる事のない悲鳴を上げる事のみだった…。

捕捉

実際の都市伝説の物語もゲームと同じく、電車に轢かれ上半身と下半身が分かれてしまう女性が登場する。事故が冬場の寒い時期だったため切断面が氷つき、すぐに亡くなる事はなかったという物だが、実在の噂には猫は登場しない。

メモ2:伝染する恐怖

テケテケの噂を聞いた者には、3日以内に下半身のない彼女が現れるらしい。ほら聞こえて来るだろう…彼女の地面を這う音が…。「テケテケテケテケ」。

捕捉

実際の都市伝説もゲームと同じく、テケテケの噂を聞いた者の前に3日以内に現れると語られている。

メモ3:生前の彼女

彼女は高校の教師であり、若い学生が教師である彼女に恋をしていたらしい。

ある夜、その学生は彼女を駅まで付けていた。彼女は学生の自分への執着を知っており、真夜中に駅までつけてきた事に気が付き、ひどく怯えてしまう。

そのあまりの恐怖に、彼女は足を踏み外し駅のホームから落ちてしまう。その現場には生徒である彼以外に人はおらず、彼はその場を逃げ出してしまう。

噂によると、彼女は主に「男子生徒」を◯しているのだとか…。

捕捉

この部分はゲームオリジナルの設定のため、実際の都市伝説に語られない物語となる。ただし、作中で登場した「カシマレイコ」という名前は、テケテケの正体として実際に噂される人物名ではある。

終わりに

実際の怪談都市伝説にクリエイターオリジナルの設定を混ぜた設定が多い中で、本作の「テケテケ」は、実際の都市伝説をほぼそのままゲームに落とし込んだ比較的珍しい作風のゲームだった。だが、徘徊するテケテケのデザインがちょっと…うーん…といった出来前。ゲームのステージや小道具のグラフィックは奇麗でレベルは高い。

ホラー演出も「ビクッ」とくる場面もあるが、全体的にそこまで恐怖を感じる物にはなってないため、軽めのホラーを体感したい人にはちょうど良い案配のゲームだと思う。

不満点としては、物語の整合性や登場人物達のセリフ回しに違和感を覚える事が多く、作品の世界観にいまいち没入できない所が気になる。さらにエンディングがあっけなく、やりきった余韻を感じず肩すかしをくらった気分になってしまう点と、テケテケとのステルス要素が少なく、プレイ前の「このゲームはこういう感じかな」という期待感との落差が少し大きい点が気になる所だろう。

題材にするテーマは日本人に馴染み深く面白い題材のため、NyxTales氏の今後の作品も日本の都市伝説をテーマとした作品である事を、個人的に期待している。