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透明になれたら何をする? 映画【インビジブル】あらすじ紹介

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【ネタバレ注意】

他者の目があるからこそ、人は理性的でいられる。では、人から見えなくなった者の理性はどうなっていくのか?

インビジブル コレクターズ・エディション [DVD]

鑑賞後評価:★★★★(3.4)

題名:インビジブル

公開:2000年 時間:112分

監督:ポール・バーホーペン

出演:ケヴィン・ベーコン、エリザベス・ショー

あらすじ:天才科学者「セバスチャン」は、国家の極秘プロジェクト「透明人間」の研究を行っていた。セバスチャンを含む数名の研究チームは、動物を透明にする事には比較的簡単に成功したのだが、透明になった動物を元に戻す事については上手くいかず暗礁に乗り上げていた。

そんなある日、セバスチャンは自宅で研究の続きを行っていた。PCでのシミュレーションで全く成功する兆しは無かったが、ふとした拍子にセバスチャンの頭にある設計図が舞い降りる。PCでのシミュレーションでは成功を示し、急ぎ研究チームをラボに招集する。詳しい検証をせずに実験を行う事に反対の声もあったが、無事に実験は成功を収め、透明化した動物は無事に実像を取り戻したのだった。

実験の成功に喜ぶチームだったが、セバスチャンは国への報告の際に今回の実験の成功を隠してしまう。彼は更なる成果のため、自身に対して透明化と、そこから戻る実験を行う事にしたのだが…

⚠【ネタバレ】を含む内容と解説があります。未視聴の方は注意して下さい。

 

映画「インビジブル」の特徴

当時最高峰のCGを使用したリアルな透明化への過程が描かれている

2000年公開の古い映画ではあるが、かなりの金額をつぎ込み制作されている。そのため20年前の作品ではあるが、かなりリアルに透明化への現象が表現されている。皮膚から筋肉、そして血管と次々に透明化していく過程は必見の出来前。

豪華俳優陣

セバスチャン役のケヴィン・ベーコンは映画「アポロ13」や「トレマーズ」などの有名な映画に出演している実力派俳優。顔を見れば、映画好きの人なら見覚えがある事だろう。

さらには、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」からマーティの恋人ジェニファー役を務めた「エリザベス・シュー」がもう1人の主役「リンダ・マッケイ」として本作に登場している。

劇中の途中で出て来る「国の委員会」メンバーの1人は、ドラマ「24」に出て来るジェームズ・ヘラー役の「ウィリアム・ディヴェイン」が務めている。

 

物語のあらすじ

間違いの始まり

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ラボに研究チームを招集したセバスチャンは、自身が志願した事で人に対しての実験許可が国から降りたと嘘をつく。その嘘を知っている「リンダ」と「マシュー」だったが、セバスチャンに話を合わせ、研究チームのみんなを説得する。

それでも、検証に時間を掛けない事への反対の声もあったが、ほとんどの研究者は賛成にまわり実験を開始する事になってしまった。

成功と失敗

実験当日、セバスチャンの機嫌は上々で意気揚々と実験台に上り横たわる。透明化の過程で多少の苦しみもあったが無事に成功し、人類で初めての「透明人間」が世の中に誕生する。

透明になったセバスチャンは、誰にも見られる事のない現象を、研究チームをからかう事で楽しんでいた。そんな中、ラボで当直に当たっていた女性研究員「サラ」の元に透明になったセバスチャンは忍び寄り…

研究チームの女性達は、透明なセバスチャンがラボ内を歩き回っている事への不安が芽生え出す。研究チームの女性陣は、セバスチャンの居ない場所で透明な人間への不満を愚痴る。しかし、その研究職員の会話は静かに座っていたセバスチャンに筒抜けだった。

そんな不安を感じる日々も今日で終わりのはずだった。透明化から元に戻る過程で異常が発生、セバスチャンは実像を取り戻す事なく透明人間のまま戻らなくなってしまうのだった…

精神への異常

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自分が見えない事へのストレスを少しでも緩和するため、ゴム製の顔を模したかぶり物をして過ごす事になった。

当初3日間だけの透明化の予定は、遂に10日を過ぎようとしていた。外出もできず、ラボ内で検査の日々、セバスチャンはそんな生活にストレスを増大させていき自身に眠る「暴力性」が顔を出す様になっていく。

ストレスも限界に達した時、セバスチャンは外に出かけてしまう。自宅に戻ったセバスチャンは、自分が透明人間である事をいいことに自宅の向かいに棲む女性宅に忍び込み……

 

透明人間の外出

一方ラボでは、セバスチャンの外出に大騒ぎしていた。研究中の透明人間が外で活動している事が露見すれば、研究者生命の終わりを意味する。麻酔銃を配備し、セバスチャンの捕獲に乗り出そうとするメンバーの前に、事を終えたセバスチャンは顔を出す。

1度、外出した気分を味わったセバスチャンは、再度外出しようとするが、透明化実験の専用ラボのため、職員に気づかれず外出する事は難しい。

しかし、セバスチャンは自身の頭脳を悪用し、赤外線カメラに細工を行う。カメラごしには自分が映っている映像を繰り返し流れる様に細工する事で、監視者の目を誤摩化し再度ラボの外に出て行ってしまうのだった…

狂気の発露

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恋人同士であるリンダとマシューは、2人きりの時間を過ごそうとする。だがリンダは確証のないまま、セバスチャンが自分達を見ている感覚を覚える。ラボにセバスチャンの所在を確認するが、カメラごしの映像においては不審な点はないとの返答。不安が消えない2人はラボに急行し、セバスチャンの所在を確認する際に監視カメラへの細工に気がつく。透明な人間が勝手気ままに外の世界に居る。リンダとマシューは、事の重大性から国の研究委員会に報告する事に決める。

しかし、2人から報告を受けた委員会員は、他の委員に連絡し会議を招集しようとする際に、透明化したセバスチャンにプールに引きずり込まれてしまい◯◯されてしまう。そして透明人間の存在を知る人は、ラボの研究職員を除いて居なくなってしまうのだった…

セバスチャンの暴走

委員会からの報告をラボで待つ研究チームだったが、一向に自分達へ下される沙汰がない事に不審を覚える。電話にて報告した委員会員に連絡を入れるのだが、その人は昨夜亡くなってしまった事を知る。

リンダは続けて委員会所属の他の重役に連絡を入れ様とするが、電話線が切られ外に連絡をする事が出来なくなってしまう。ラボから出る為に必要な登録IDもセバスチャン以外の人間の記録は抹消されており、一同はラボに閉じ込められてしまう。

研究チームは、ラボ内に潜伏しているであろうセバスチャンを捕らえるため行動を起こすのだが…

 

セバスチャンの狂気

セバスチャンは、透明化で手に入れた「目には見えない」事への万能感に捉われていた。目に見えないというアドバンテージを最大限に生かしながら、自分の事を知る研究職員達を襲い始める。

リンダ達も手をこまねいているだけではない。施設にある動体探知機、赤外線カメラを使いセバスチャンを追いつめようとするのだが、一般の研究員よりも遥かに頭の良いセバスチャンに翻弄されてしまい、1人また1人と襲われていってしまうのだった…

狂気との決着

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最後に残ったリンダとマシューを冷凍室に閉じ込めたセバスチャンは、ラボを爆破する装置を作り起動する。そして、服やゴム製の被り物で着飾った状態でエレベーターに乗り込み外へ出ようとしていた。そんな彼の前に、冷凍室から脱出し手製の火炎放射器を作ったリンダが現れ、セバスチャンに向かい火を放つのだった。

燃やされた事で、セバスチャンの着ていた服や皮膚を模したゴム製のかぶり物が燃え去ってしまう。目に見えなくなったセバスチャンは、鉄パイプを片手にリンダに襲いかかる。だが、リンダが鉄パイプをかわした拍子に、電気施設のブレーカーに鉄パイプが直撃。全身に電流が走ったショックで、透明から半分元に戻ったセバスチャンはその場で気を失ってしまう。

その隙に、リンダは気を取り戻したマシューと合流。エレベーターシャフトに備え付けられている梯子を上って地上を目指すのだった。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

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上っている途中で、ラボは爆発してしまう。その衝撃はシャフトに居る2人にも影響を与えるが機転をきかす事で危険を回避、再度地上を目指そうとするのだが気を取り戻したセバスチャンがリンダとマシューの後を追ってきていた。

追って来たセバスチャンに足を掴まれたリンダは、セバスチャンと共に崩落しそうなエレベーターの天井部分に落っこちてしまう。リンダはセバスチャンの隙を作りエレベーターを吊るしているワイヤーの接続を解除する。自身はワイヤーに掴まる中で、セバスチャンはエレベーターと共に、燃え盛る研究施設へ落ちて行くのだった…

 

 

終わりに

インビジブル コレクターズ・エディション [DVD]
 

ケビン・ベーコンの演技も素晴らしかった。上手くマッドサイエンティストを演じており、ケビンの何処がダークな顔も役にはまっていた。

誰しもが考えた事のあるテーマ。透明になったら何をする?を忠実に描いている。そのため、本作を見るには年齢制限が掛かっている事から詳しい内容は察してほしい。家族と鑑賞する際には注意が必要な点はここに記載しておこう。

続編映画「インビジブル2」

インビジブル2 (字幕版)

インビジブル2 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

あまり知られていないが、本作の続編として2006年「インビジブル2」が公開されている。続編とうたってはいるが、透明化の薬以外はさして共通点もないため、微妙な出来前になっている。6年前に公開された本作以下の面白さのため、見ると後悔する事になるので、オススメはしない…