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映画【呪怨 黒い少女】あらすじ解説・感想

 

【ネタバレ注意】

呪怨の名を冠する派生作品の一つ。

ある少女に起こった異変、それは少女に繋がるあらゆる人への怨鎖のはじまりだった。

呪怨 黒い少女

鑑賞後評価:★★☆☆☆(2.0)

題名:呪怨 黒い少女

公開:2009年 時間:61分

監督:安里麻理 出演:加護亜衣、瀬戸康史、中村ゆり、勝村政信

あらすじ:小学生の男の子は雨が降りしきる中、帰路に付こうとしていた。ぞくぞくと学校から帰る子供達の中にいた男の子は、ふと教室の窓から見える少女の姿が気になった。

少女はブツブツと何かを呟いており、次の瞬間何かを叫びながら窓を叩き、そのまま後ろに倒れてしまう。男の子は驚き教室の窓に駆け寄ると、床を這いつくばりながら暴れる少女の姿を目にしたのだった…

⚠【ネタバレ】を含む内容と解説があります。未視聴の方は注意して下さい。

 

予告動画

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映画「呪怨 黒い少女」の特徴

日本三大ホラーの一つ「呪怨」の派生作品

2000年代にジャパニーズホラーブームの立役者の一作品「呪怨」の派生作品の一つ。あくまで派生なので、劇場版「呪怨」との直接的な繋がりは無いが、ファンサービスの一つとして呪怨の「俊雄」君が登場してくる。

豪華俳優が多数出演

仮面ライダーキバの主人公わたる役を務めた「瀬戸康史」や、元モーニング娘の「加護亜衣」など豪華なメンバーが出演。

劇場版「呪怨」の伝統を引き継ぐ物語の構成

劇場版で展開した物語の構成、各登場人物達へオムニバス形式で「黒い少女」が迫る顛末を踏襲する形で展開していく。

各物語は綿密にリンクしており、全てを見終えた後に全体の物語を把握できる様になっている。

 

物語のあらすじ(ネタバレ有り)

「徹也」

バイトに出かける徹也は、アパートの階段で入れ違いになった隣人に挨拶をした。しかし隣人は虚ろな表情で、徹也の挨拶を無視、そのまま部屋の中に消えて行った。

その晩、徹也は寝苦しさから夜中に目が覚めてしまう。隣りの部屋から聞こえる隣人の艶めかしい声に彼氏が来ているとガッカリするが、だんだん腹が立った徹也は、隣りに向けて壁を叩いてしまう。

すると、その声は収まり静かになるのだが…次の瞬間、壁が突き抜けそうな勢いで壁を叩く音がアパートに鳴り響くのだった…

クリックで表示:【ネタバレあり】徹也編の結末

翌日、徹也は昨夜の事を不気味に思い自分の部屋へ友人達に来てもらい、自身がバイトに行っている間の留守番を頼むのだった。

徹也が部屋から出ると、昨日の様に隣人とすれ違う。虚ろな表情の隣人女性を目で追い、隣人の部屋を見ると扉が開いており、導かれる様に徹也は中を覗いてしまう。

中では、隣人の女性が部屋で身体を揺らしており、心配した徹也は声を掛けるが…真っ黒の少女の手が徹也の足に絡まり、部屋の中に引きずり込まれるのだった…

そして、留守番をしていた友人の耳に壁を叩く音が聞こえ、友人達は恐怖を感じる。

一方、隣人の女性は、壁に叩き付けられる徹也の姿を怯えながら見ている事しかできなかった…

「裕子」

看護師として働く裕子は、現在入院している少女「芙季絵」を担当していた。少女は、よく裕子にイタズラをする程に懐いており、2人は良好な関係を築いていた。

勤務を終えた裕子は、芙季絵の病室の前を通り過ぎる時に、部屋から「あ"あ"あ"あ"あ"」と声が聞こえて来る。裕子は気になり部屋に入るが、ベッドに寝ている芙季絵を見てイタズラでは無いと一安心し、部屋を出ようとする裕子の耳に先ほど聞こえた声が聞こえてくる。不審に思いながらも芙季絵の服を捲ると…

クリックで表示:【ネタバレあり】裕子の結末

芙季絵のお腹から声が聞こえていた状況に、裕子は恐怖し看護婦長を呼ぶが、婦長が来た際には異常も収まり、裕子の勘違いだと思われてしまう。

恐怖を感じていた裕子は芙季絵の担当変更を申し出るが、却下されてしまう。

芙季絵の病室に向かった裕子は、ベッドのカーテン越しに見える人影に怯えてしまう。意を決してカーテンを捲ると、芙季絵のいつものイタズラをする際の毛布を被った姿に安心する。しかし、ベッドには当の芙季絵が寝息を立てており、いるはずのない「もう1人の存在」に驚愕する。

視界は暗転、裕子は壁に叩き付けられている徹也を怯えながら見ていた。黒い少女は徹也を離し、怯える裕子に近づいていき、その頭を掴むのだった…

「綾乃」 

 横田社長とタクシーに乗る綾乃は、遠回しに誘って来る横田をいなし途中で下車する。夜道を歩く綾乃は、誰かの視線を感じ振り返るが視線の主を見かける事はできなかったのだが…

クリックで表示:【ネタバレあり】綾乃の結末

暗闇の中に誰かが居る事を確信する綾乃は、横田社長だと思いたい一心で声を掛けるも返答はなかった。

そんな中で携帯が鳴り、ビックリして落としてしまった携帯を拾おうとする綾乃の側には、黒い少女が佇んでいるのだった…

「芙季絵」 

教室の窓の側でブツブツ嘆く芙季絵は、急に窓を叩き倒れ教室の床を這いながら暴れ気を失ってしまう。そんな様子を見ていた男子小学生は急いで先生を呼び、保健室へ運んでもらう。その後母親付き添いの元、芙季絵は自宅へ帰宅するのだった。

家では父親である横田社長がおり、夫婦仲の悪い両親は言い争うを始めてしまう。そんな中で芙季絵は部屋の奥へ歩き出し「あ"あ"あ"あ"あ"」と叫びながら倒れてしまう。

その様子に驚いた父親は芙季絵に駆け寄るが、子供とは思えない程の力で父親を掴み「この手でおまえは女を◯◯」と伝え、気を失なってしまうのだった…

クリックで表示:【ネタバレあり】芙季絵の結末

母親である季和子は芙季絵を病院へ連れて行く。検査の結果は異常なし。夫婦仲の悪い家庭の子ではストレスによりよくある事、そして芙季絵の体内には、本来産まれるはずだった双子の姉妹の片割れが体内での成長過程で取り込まれた事が発覚する。

精神的な物であると判断した医師により、精神治療を開始するがその過程で異常が起こる。暴れ回る芙季絵は母親に「なんで産んでくれなかった」と恨み事を言いそのまま気を失ってしまう。

その様子に、通常の病気ではないと感じた母親は、自身の妹であり除霊師の「真理子」の元を訪ねるのだった…

「横田」

無断欠勤している綾乃を心配し、自宅を訪ねる芙季絵の父である横田社長。部屋のチャイムを鳴らすも応答はなし。訪ねた証拠として名刺をドアに挿もうとした時、ふいにドアが開き横田は招かれる様に中へと踏み入れる。

部屋の中では綾乃が毛布を被っており、その異常な様子に心配する横田だったが、コートを置いた瞬間に綾乃に襲われてしまう。

横田は女性とは思えない力で首を絞められ気を失い、目が覚めるとベットで寝入る綾乃を見かけ、そうそうに退出しようとコートを羽織るのだが…

クリックで表示:【ネタバレあり】横田の結末

自身のベルトが無い事に気がつき、周囲を見るとベットから覗くベルトの先端を目にする。

襲われた件もあり、身構えながらベルトを引っ張るが…ベルトで首を絞められ亡くなった綾乃が、ふとんから顔を出すのだった…

自分が疑われる事を恐れた横田は、綾乃を埋めるため山中を訪れていた。綾乃を埋めてその場を後にするが、振り返ると綾乃を埋める前の状態に戻っていた。

意味の分からない状況に、横田は狂乱しながらも穴を埋め戻す事を繰り返すのだった…

「真理子」

真理子は、自身の姉である季和子と、芙季絵の治療の様子を映したビデオを見ていた。ビデオからは何も感じられない真理子は直接病院へ赴き芙季絵の様子を伺おうとする。

しかし、病室に行く途中ですれ違った看護師である裕子を見て、ただ事ではない事を悟った真理子は3日待ってほしいと季和子に告げ、その日は帰宅するのだった。

3日間、自宅で精神を高め、家に札を貼り防御を敷き万全の体制を整えた真理子は、自宅で眠る子供と夫の様子を目に焼き付け病院へ向かった。

そして夜遅く、真理子と季和子は芙季絵の除霊を開始するのだが…

クリックで表示:【ネタバレあり】真理子の結末

除霊は順調に進み、無事に芙季絵の腹部に憑依する存在の除霊に無事成功する。

自宅に帰宅し寝ていた真理子は、夜中に目が覚めてしまう。

目が覚めた真理子の耳に家の電話が鳴り響き、不穏な気配を感じながらも通話に出る真理子に、少女の声で「今から行くから」と告げられる。

電話を切ると同時に自宅のチャイムが鳴り、ドアから外を覗く真理子の目には芙季絵の姿が目に映る。その姿に何かを悟った真理子は驚愕し怯える。すると背後には虚ろな姿の芙季絵の霊が…そしてドアを破った芙季絵の姿に、自身が除霊したのは悪霊ではなく、芙季絵自身であった事を悟る。

芙季絵に襲われた真理子は、倒れながらも階段の上で様子を伺っていた自分の息子に逃げる様に告げるも、その言葉最中で芙季絵に引きずられ壁に叩き付けられてしまう。

その後…夫の悲痛な叫び声が近所に響き渡るのだった…

「季和子」

病室で眠る芙季絵の姿を、憔悴した様子で見つめる季和子。そんな季和子の前に、芙季絵の頭を撫でる少女の姿が現れる。その少女を見た季和子は「芙季絵…」と声を掛ける。

その後、病院の屋上で洗濯物を干す季和子の前に真理子の姿が現れ「お姉ちゃん…ごめん」と告げられる。その姿を目にした季和子は、薄々気がついていた事実を受け入れ、ある事を決意する。

クリックで表示:【ネタバレあり】季和子の結末

車いすに気を失っている芙季絵を乗せ病院の屋上へ、寝ている芙季絵の中にいる存在に、自分を恨んでいる事を理解している事、これで全てを終わらせる事を告げ、屋上から2人一緒に身を落とす。

地面で倒れる2人、季和子は命が尽きる寸前に見た光景は、芙季絵の身体から抜け出した黒い少女がこちらを見る姿だった。

芙季絵の身体から解放された「それ」は自身の深い怨念を背負い町中を彷徨うのであった…

 

 

観賞後評価

呪怨 黒い少女

呪怨 黒い少女

  • 発売日: 2018/01/01
  • メディア: Prime Video
 

今作では劇場版「呪怨」の伽倻子の様な直接的な怨霊は出てこない。黒い少女という形で出ては来るが、伽倻子の様に見た目でインパクトのある姿ではなく、一歩劣った印象を与える。

ファンサービスで俊雄君は出て来るが、物語に直接関係のある演出は無かったため、今作は呪怨の名を関するが、伽倻子の呪いより一歩落ちた別の「呪怨」をテーマとしていた。呪怨は伽倻子だけではなく、違った形の「怨念」もこの世の中には存在するよ。そういったメッセージを感じる作品であった。

ホラー要素もそこまで強くないため、「呪怨」のイメージを強く持ち、それを期待して見る分には役不足の映画、題名に内容が負けているといった印象が強い。そのため観賞後評価は★(2.0)。