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短編ホラーゲーム【怨霊】のストーリー紹介と謎の考察や感想

 

【2種類のエンディングと残された謎の考察】

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霊退治の専門家の元に1つの依頼が舞い込んで来る。差出人不明の依頼だったが、見て見ぬ振りを出来ない主人公は、怨霊の住まう住処に足を踏み入れる。7年前に一家が無理心中し、その時の憎悪が染み付いた怨霊の住処へ…

そんな物語のストーリーの紹介と作中に残された、ある謎を考察していく。

「霊」や「バイオハザード」に影響を受け制作されたと言われており、作中では影響を受けたと思われる箇所が散見され、ゲーム本編とはまた別の楽しみも魅力の一つ。

こちらは「Steam」で定価520円で販売中。

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特徴:怨霊を退け又は逃げながら、家の謎を解いて行くホラーゲーム

主人公が持つ「カメラ」で霊を撮影する事でダメージを与える事ができる。その戦闘システムを駆使し霊を退け、又は逃げながら家に潜む謎と問題の元凶を追って行くゲーム性が特徴になっている。

夜勤事件や事故物件の様な、ゲームオーバーのない作品とは違い、このゲームでは主人公に精神力(ライフ)の設定がある。そのため自身のプレイによってはゲームオーバーを迎える事も…

バージョンアップによりセーブ機能が搭載されたので、セーブのない「赤マント」よりはプレイヤーに優しい難易度も特徴。

 

差出人不明者による霊退治の依頼から物語は始まる

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物語:男鹿市で悪の力を感じていた主人公の元に、1件の依頼が舞い込む。最近、男鹿半島で集中している子供に関わる事件。その原因の解決を依頼する内容だった。

主人公は関わるつもりは無かったが、依頼があった以上見て見ぬ振りはできず。街の住人の安全面も考え、依頼を受ける事にした。7年前に一家が無理心中した、あの住処に……

怨霊の住まう家

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問題の家に到着した所からゲームがスタートする。家を探索していくと、各所に置かれたメモにより住んでいた家族の問題点が浮かび上がって行く。その内容から、男鹿半島に巣食う怨霊の元凶が、子育てに疲れ夫には浮気をされ、精神的に追いつめられた母親の憎悪が原因だと判明する。

かなり広い家になっており、その不気味な雰囲気でプレイヤーの恐怖を煽って来る。

4人の襲撃者

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当然に家の探索中に何も無いはずはない。双子の姉妹、背の高い男、藁をまとった人物、この4人の怨霊達を自身が待つ「退魔のカメラ」で退け、又は逃げながら、広い家の謎を解いて行き家に取り憑いている憎悪の元凶母親を探し出す。

廊下を徘徊する男性の霊や、部屋に出現する女性の霊達による襲撃がかなり怖い。中には「カメラ」で撃退できない存在もいて、撃退と逃走、息つく暇もない恐怖がプレイヤーを襲って来る。

そして元凶との対峙と退治

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封印の間に通じる3つのクレストを入手した主人公は、とうとう母親の亡がらと対面する。早速作中で入手したアイテムを使い「お祓い」をするが、それを拒否するかの様に母親の怨霊が主人公に襲いかかる。

 

物語の結末に関わるネタバレがあります。未プレイの方は注意して下さい。

 

 

2種類のエンディング

討伐エンディング

ゲームクリアだけを目指した場合はバッドエンドへ。作中で登場する「男の子の霊」の頼み事を叶えない場合はコチラのエンディングに辿り着く。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

主人公は、襲いかかる母親の怨霊を退治する事に成功する。その瞬間、この家にいた霊達はみな消え去ってしまっていた。

同時にこの街を覆っていた不気味な霊力も消え去っていた。

主人公の経験上、いつもこんな感じで事件は解決するので、そのまま家路へと着く。

ふと気になり、依頼人の封筒を見てみると差出人は不明のまま、封筒に顔を近づけると馴染みのある香りがする事に気がつく。

少し考えた後、それは柚子の香りだと分かるが、差出人の手がかりにはならなかった…

救済エンディング

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ゲーム中に存在する「安全エリア」。そのエリアに佇む「男の子の霊」のお願い事を叶える事で向かう事ができるエンディング。劇中に登場する「ガチャポン」のアイテムを6つ男の子に渡す事で辿り着く。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

母親の怨霊を倒すと、男の子の霊が姿を現す。

男の子は主人公に、「これでこの家族を天国に導く事ができる」と伝えお礼を言った後にそのまま消えてしまった。この家に取り憑いていた怨霊達と共に…

生前、この家族に助けられた男の子は必死で守っていたのだろう。

主人公は家族4人が天国で幸せに過ごせる事を願うのだった…

しかし、結局家族以外の存在だった「藁をまとった人物」については、不明なままだった…

作中に残された謎の考察

作中に登場する霊は「母親の霊」「背の高い男の霊(父親)」「双子の霊(姉妹)」「男の子の霊」「藁をまとう人物の霊」の6人がいる。

この中で、家族4人の霊と男の子の霊は、その由来が作中判明している。

7年前に一家心中した4人家族の怨霊と、生前に家族に救われた男の子の霊、6人の霊の内5人は出自の謎は解けている。

だが、残る「藁をまとう人物の霊」と「差出人不明の依頼」については、2種類のエンディングを迎えても謎のまま終わってしまう。個人的見解をおり混ぜ、この謎について考察していこうと思う。

藁をまとった人物の正体

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作中で登場する「藁をまとった人物」の正体は2つのポイントから「なまはげ」である事がわかる。

【1】藁をまとい、大きな出刃包丁を持ち、鬼の面を被っている事。

【2】ゲームの舞台が「秋田県男鹿半島」である事(男鹿半島はなまはげで有名)

差出人不明の依頼の謎

バッドエンディングで判明する手紙から香る「柚子の香り」がする事をキッカケに、3つの考察ポイントを導き出す事ができる。

【1】柚子の旬はである11月〜1月である事。

【2】柚子の花言葉「汚れなき人」である事。

【3】なまはげの本来の意味は「家庭の怠惰や不和を諌める来訪神」である事。

この3点から主人公に霊退治を依頼した差出人不明の人物は、なまはげ本人または、仲間のなまはげである可能性が高い。

 

解釈の補足

【1】から、なまはげの行事が行われる正月を連想させる事(藁をまとう人物がなまはげである事の示唆を強化)

【2】と【3】を、不和を諌める事と汚れなき人を関連付けできる事(なまはげ本人が汚れを祓う事から、自身もまた汚れなき人である事)

【3】から、なまはげが、この家の不和を諌めに来訪した事(来訪神である事から)

この3つ解釈が成り立つ。

 

この解釈から成り立つ一つの物語の仮説

「なまはげ」はこの家で起こっている「不和」を諌めに来訪したが、家族を守る「男の子の霊」によって守られている事で、その責務を果たせずにいた。

不和を諌める事もできず、かといってその来訪神たる役割から家から帰る事もできずに数年が経ってしまった事により、「なまはげ」が停滞した状況を是正するために、主人公に問題の解決の依頼をしてきた。のではないかと推測できる。

 

では「なまはげ」は何故、主人公を襲って来るのか?という疑問が出て来る。

 

これは完全に推測の意気を出ないが、怨霊の元凶である母親の憎悪は、男鹿半島全域に影響を及ぼす程に強い。作中で出て来る父親と双子の姉妹の霊が一律で、主人公に襲いかかる事からも、来訪神「なまはげ」ともいえ、操られる又は憎悪にあてられても不思議ではない。

 

終わりに

Chilla's Art(チラズアート)氏制作のゲームは多く分けて現在2種類のゲーム性を持って展開されている。1つは事故物件や夜勤事件に代表される「物語の雰囲気を楽しむ、ゲームオーバーのない作品」。

もうひとつは「謎解きとしつつ、霊から逃げたりするゲームオーバーの有る作品」。今回は、後者のゲームオーバーの有る作品だった。

かなり広いマップで、謎解き要素も多いため、購入価格520円にしては、かなり長時間遊べるゲームで面白い。

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