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2ch怪談「おつかれさま」とは?|あらすじ・真相考察・呪いの儀式と謎の呪文

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ある画像を見てしまった人たちを救うべく書き込まれた供養の方法。それを実行した人たちへの労いの言葉「おつかれさま」。

その真の意味を理解した時、供養を実行してしまった人たちを恐怖の渦へと巻き込んだ。

今回はネットで流行した怖い怪談話「おつかれさま」。

この怪談の概要から物語の始まり、そして元ネタとなった儀式、呪文「昇抜天閲感如来雲明再憎」の意味、類似する怪談話などを徹底解説。

 

 

おつかれさまとは

2006年2月に投稿者がある画像URLを掲示板にアップ、それを見てしまった人たちに向けた供養方法が書き込まれる。

大半の人間はその方法をスルーするも、中には不安を覚え実行してしまった者もいた。リアルタイムで書き込まれていく供養方法をリアルタイムで実行する者。

一通り終えた後、投稿者は「邪念は取り払われました。おつかれさまでした。」の書き込みと共に姿を消してしまう。

その後、供養を実行した者を含め掲示板を見ていた者達の中に違和感を覚える者が現れ始める。

なぜ「おつかれさま」だけ「ひらがな」なのか…。

普通は「お疲れ様」と書くはずではないか…難しい漢字ではないし、変換ですぐに出てくる漢字のはず…掲示板を見ていた者達にある疑念が生じる。おつかれさまは供養方法を実行した者へ労う「お疲れ様」ではなく、供養方法と見せかけた呪う方法「お憑かれ様」ではないかと…。

ネット掲示板にリアルタイムで書き込まれ実行してしまった人の臨場感、そして同音異義語を使ったオチが話題となり、2006年ネット掲示板で流行した怖い怪談として現在まで残る。

すでに「おつかれさま」のあらすじを知っている方は、以下から考察部分へ移動できます。

あらすじを飛ばして「おつかれさまの考察」を読む

おつかれさまのあらすじ

1 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/04(土) 01:10:27 ID:iGZ5enWl0

http://mimicute.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/oekaki-001/rakugakicg/n00051.jpg

絶対に見てはいけません

11 名前:1 投稿日:2006/02/04(土) 01:18:59 ID:iGZ5enWl0

【画像を見てしまった人へ】 供養させて頂きますので、次の準備をして下さい。

コップ一杯の水を用意して下さい。 用意できたところで呼び出してください

引用元:【呪い系】おつかれさまでした。【閲覧注意】

投稿番号1から投稿番号11までの約8分の間にも少なくない人がURLを開き画像を見てしまう。不安に思った人の書き込みもチラホラと増えていき。

17 名前:1 投稿日:2006/02/04(土) 01:25:57 ID:iGZ5enWl0

>>14さん では、供養します。

電灯の明かりを消してください。

消して頂いた時点から供養を開始します。

また、呼び出してください。

21 名前:1 投稿日:2006/02/04(土) 01:29:17 ID:iGZ5enWl0

>>14さん >>19さん

昇抜天閲感如来雲明再憎

昇抜天閲感如来雲明再憎

昇抜天閲感如来雲明再憎

引用元:【呪い系】おつかれさまでした。【閲覧注意】

画像を見てしまった人の書き込み投稿14番目と19番目の人に向けて供養の呪文が書き込まれる。

昇抜天閲感如来雲明再憎「しょう ばつ てん えつ かん にょ らい うん みょう さい ぞう」。

そして。

22 名前:1 投稿日:2006/02/04(土) 01:30:38 ID:iGZ5enWl0

>>14さん >>19さん すぐにコップの水を飲んでください。

25 名前:1 投稿日:2006/02/04(土) 01:31:59 ID:iGZ5enWl0

以上で供養は終了です。

邪念は取り払われました。

おつかれさまでした。

引用元:【呪い系】おつかれさまでした。【閲覧注意】

この書き込みを最後に投稿主であるiGZ5enWl0は姿を消してしまう。

1時間後、この掲示板での書き込みも500を超えた頃、ネット民たちはある違和感に気がつき始める。

512 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/12(日) 23:03:29 ID:WiwdlDQwO

>>507 俺も思った 最初から読んでたらアレ、これって…って違和感を感じたが これ、質悪い呪いの一種だろ

521 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/08/26(火) 09:53:50 ID:VFtYjtRn0

最初の方読んでみたけど 1か対処法つたえたあとの、「呼び出してください」という表現が妙に怖い 普通は呼んでください、だろ?

呼び出せってなんなんだよ

あと、お経の言葉みたいな最後の「再憎」の文字が怖すぎる

どうみても供養の言葉には見えん

以上、なんの知識もない漏れの感想ですた

536 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/15(水) 11:33:52 ID:s+PneE1NO

>>1のさ…供養終わった後の言葉 なぜおつかれさまですだけ変換されてないんだ?

他の言葉はきれいに変換してる人なのに… 「お憑かれ様です」だからじゃないのか……??

怖っ。

引用元:【呪い系】おつかれさまでした。【閲覧注意】

そんな書き込みが増えていく中、ある呪術や降霊術に詳しいと思われる者の書き込みが投稿される。

それによるとこの儀式は大変危険であり、いわゆる周囲に漂う不成仏霊をコップの水に呼び寄せ飲み込む行為そのものだという。通常この手の方法で水を飲む場合は灰や御札などで浄化しないといけないらしい。

今回の書き込みでそのまま実行してしまった人は、浄化なしで霊を飲み込んだ結果となり、運が悪ければ相当質の悪い霊を体内に取り込んでしまった可能性すらある。

そう、おつかれさまは「お疲れ様」ではなく、霊を憑かせる「お憑かれ様」だった…という結末。

 

おつかれさま考察

本当に呪われるのか

一般的にこの見たら呪われる系の話は昔から存在する。この「おつかれさま」は、いわゆる見たら呪われる系の話に「お疲れ様」の「お憑かれ様」をかけた一手間かかった作り話の一つでしかない。

ただ占いを心底信じる人や不安を強く感じる方などは、ノーシーボ効果によって何か悪いことが起こった時に呪いと紐づけて考えてしまい、不安のデフレスパイラルに入り込んでしまう場合はあるかもしれない。

そのため、あくまで作り話でありエンタメの一つということはしっかりと認識しておいたほうが精神衛生上良いだろう。

🔍️ ノーシーボ効果

人の強い思い込みは、実際に身体の好不調として現れることを示した現象のこと。

とはいえ、ことの発端となる画像URLはリンク切れのため現在は見ることができず、「おつかれさま」の儀式の前提(読者の不安を呼び起こす)がそもそも成り立つことはない。

また本怪談は、読むと同じ目に遭う系でもないため、意図的に儀式を実行しなければ何も問題はないのである。

 

昇抜天閲感如来雲明再憎の意味とは?

作中で、画像を見てしまい不安がる者に対し、投稿主は以下の呪文を唱えるよう指示している。

ここでは、その呪文の意味を漢字一文字ずつ紐解いていき、何を呼び出すものだったかを考察してみる。

昇抜天閲感如来雲明再憎

昇抜天閲感如来雲明再憎

昇抜天閲感如来雲明再憎

昇(しょう)-のぼる。上にあがる。

抜(ばつ)-ぬく。引きぬく。ぬける。また、選びだす。

天(てん)-あめ。そら。神の存在するところ。

閲(えつ)-けみする。しらべる。かぞえる。

感(かん)-心にひびく。心に受ける。染まる。

如(にょ)-しく。およぶ。 …のごとし。…のようだ。

来(らい)-くる。やってくる。

雲(うん)-くも。空に浮かぶくも。身分の高いさま。

明(みょう)-あかるい。神。また、神聖なもの。

再(さい)-ふたたび。もう一度。

憎(ぞう)-にくむ。にくしみ。にくい。

漢字ごとの意味はこの通り。

この意味を通した呪文の意味とは。

天へ昇った存在を選び出し、その魂を呼び戻す。神聖なる姿をまとい、再び憎しみを抱いてこの世へ現れよ。

スレ民の考察通り、この儀式は除霊の類ではなく、全く逆の降霊のための呪文だったことがわかる。

おつかれさま儀式の元ネタ

これといった元ネタはないと思われる。

というのも、「コップの水→呪文による降霊→体内に取り込む」という過程は、民間呪術でよくある手法のため、これが元ネタの儀式であるというものはなく、いうなれば呪術全般の基本工程が元ネタとも言えなくもない。

あえて元ネタとして考察できうるものとして「口寄せ」がある。

今回の「おつかれさま」に似た降霊術の一つに「口寄せ」と言われるものがあるが、この儀式では水は非常に重要な要素を担っており、「水を向ける」「呼び水」の由来は、諸説あるものの、この口寄せの比喩的意味からきているとも言われる。

🔍️ 口寄せ

霊を自分に憑依(降霊)させ、霊の代わりに意思を伝える降霊術の一種。

さらに呪文・呪言を用いた降霊術という点も共通しており、形容上から善悪を区別できたそうだ。

呪術を行ふに際して用ゐたる物に、呪言と呪文との區別の有つた。更に 内容上から分類すると、概して呪文は善惡の兩方に用ゐらるるも、呪言は惡い方に多く用ゐらるる傾きを有してゐる

引用元:イタコ呪文

このように「おつかれさま」と「口寄せ」の降霊術は、自分自身を対象とし、呪文・呪言を唱え、水を用いる似た儀式となっている。

さらに「口寄せ」は、日本でもトップクラスに有名な降霊術でもあるため、おつかれさまの投稿主も知っていた可能性は高く、元ネタとして参考にされた可能性は高い。

 

おつかれさまと類似した怪談

おつかれさまは、人に救済を装って行動を取らせる「行動誘導型怪談」の特徴と、物語として普通に読み進め、最後の最後で今までの物語の意味が反転する「意味怖」の側面を持つ。

一般的な意味怖は、作者があらかじめオチを用意している。一方、「おつかれさま」は投稿主自身が真相を明かしたわけではなく、掲示板の読者による考察から「お憑かれ様」という解釈が生まれた。読者自身にオチへ到達させる構成こそ、本作の巧妙な点と言える。

意味がわかると怖い話(意味怖)系

物語の最後で真の意味が判明し、その意味がわかると物語全体の真の恐怖を理解し恐怖する。そんな怖い話系「意味がわかると怖い話」が本物語に類似している。

おつかれさまでは最後に「お疲れ様」でなく「お憑かれ様」という意味だったとわかり、物語全体の意味が供養の方法ではなく呪いの方法だという意味が判明。意味がわかると怖い話系も最後のオチで今まで読んだ物語の真の意味が判明する、という点が非常に似ている。

もっともオチの部分を読者に委ねた構成は、意味怖系としても構成のレベルは非常に高い。

不幸のチェーンメール(行動誘導型)

見た者に不幸を回避させるため、読者に行動を促す点が「おつかれさま」と非常に似ている。

おつかれさまでは画像を見た人の不安感に付け込み「供養(呪い)の方法を実行」させるが、不幸のチェーンメールでは不幸になるという不安感に付け込み「呪いを回避させるためメールを他人に転送させる」という行動を取らせようとしてくる点が非常によく似ている。

両者ともに、人の不安感に付け込み、やらないと不幸になるかも、でもやると不幸にはならないという「やる選択肢のメリットを恐怖心で理解させる」点が悪質でもある。

以上で解説は終了です。疑問は取り払われました。おつかれさまでした。

……と、本来なら締めくくるところだが、この怪談はここで終わらなかった。

最後に書かれた「おつかれさまでした」という一言によって、それまで読者が信じていた供養は、呪いの儀式へと姿を変えた。

多くの怪談は「呪われた」「逃げられなかった」という結末で終わる。一方、「おつかれさま」は救済の儀式そのものが呪いだったという構造を採用し、さらに最後の「おつかれさま」という何気ない一言によって、それまで読者が信じていた「供養」が「降霊の儀式」へと反転する。

この"言葉の意味"と"行動の意味"が同時に反転する演出こそが、「おつかれさま」最大の恐怖と言える。