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映画【千と千尋の神隠し】15の都市伝説や裏設定を徹底紹介

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♯千と千尋の神隠しにまつわる15の都市伝説

千と千尋の神隠し [DVD]

2001年に公開されたジブリ不朽の名作アニメ映画「千と千尋の神隠し」。

日本人なら一度は見た事のあるであろう本作に隠された一般的な都市伝説や裏設定、さらには怖い都市伝説まで合わせて「15選」まとめて御紹介。

本作に込められた宮崎駿監督の真意を射抜いた噂は、果たしてあるのだろうか?

 

 

ジブリ映画「千と千尋の神隠し」とは?

千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]

千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]

  • 発売日: 2002/07/19
  • メディア: DVD
 
スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

知らない人はいないと思うが、この映画についてザッと紹介していこうと思う。

この物語は、普通の小学生の女の子が引っ越しの途中で見つけたトンネルに入ってしまい、不思議な世界に迷い込んでしまう。千尋と一緒にこの世界に迷い込んだ千尋の両親は、置いてあった食事を勝手に食べてしまった事から湯婆婆に豚にされてしまうのだった。

千尋は両親を元に戻し元の世界に戻るため、湯婆婆の経営する温泉施設で働く事になる。千尋は様々な経験を積む事でたくましく成長していき、最終的には元の世界に戻る事ができた。という物語。

日本映画史において、現在は塗り替えられてしまったが2003年〜2020年までの約20年に渡り、興行収入が歴代1位の座をキープしていた程の超名作映画である。今回はその名作映画に隠された都市伝説や裏設定を15選一挙ご紹介!

 

千と千尋の神隠しの都市伝説や裏設定11選

千尋の両親が「豚」になってしまった深い理由

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

物語冒頭、油屋の世界に迷い込んだ千尋と両親は、娘の制止に耳を傾ける事なくそこに置かれた豪勢な食事に手を付け「豚」になってしまう。

この千尋の両親が豚になってしまった理由。普通に見ている分には、神々のために用意した食事に勝手に手をつけたから…普通に視聴している分には、こう思う事だろう。

では両親が豚になって理由とは?

まずは、千と千尋の神隠しのテーマを見て行こうと思う。この物語は「我が侭な現代っ子が、様々な事を経験をしていく事でたくましく成長する物語」という側面がある。まさに頼れる両親がいない千尋が、油屋で様々な経験を積む事で成長していく事を示していると言える。

ここで本題に戻り「豚」になった理由を紐解いていこうと思う。

千尋の両親は、豚の様に本能に従い食い物を食べ散らかしていた。その結果、豚になってしまっている。これは「食べる側」から「食べられる側」への変容を示している。

この事は宮崎駿がバブル期を経験した人達が、一方的に食べる側の境遇を享受できる時代では無くなった事に気がつかず「不景気だ」「あれもほしい、これもほしい」とブーブー言っている「愚かで貪欲な人間の本能」を表現したシーンと言われている。

物欲社会に呑まれ欲にまみれた両親と、まだ純粋で心の成長の可能性に溢れる千尋。この対比を表現したこのシーンには、この様な深いメッセージが隠されていたのだった。

ちなみに、千尋の母親役の声優さんは、この食事するシーンのアフレコで実際にフライドチキンを食べながら収録を行ったらしい。

幻のラストシーン

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

「振り向いては行けないよ」ハクにそう忠告された事を守り、トンネルを抜けた千尋は無事に現実世界に戻って来た。千尋は無言で、抜けて来たトンネルを見続けるのだが、両親に呼ばれた千尋は車に乗り込むのだった…という場面で物語の幕は閉じる。

これがDVDやテレビで流される通常のエンディングシーンになる。

噂される幻のラストシーンと言われているのが、千尋が現実世界に戻ってきた後、新居についた千尋達は、引っ越し業者に「遅れては困ります」と注意を受ける。その後、千尋は1人で新居の周りを散歩していると、ある小川を見つける。千尋はその川を見つめ「ハッ!」と何かに気がついた所で物語の幕は閉じる…というもの。

ハクが元々は川の神様である事を、現実世界に戻り油屋での出来事を忘れてしまったはずの千尋が、ハクとの事を思い出した事を示唆する所で物語は終わる…というもの。

クリックで表示:この噂の真偽

宮崎駿は脚本を書かない事で有名。この真偽を確かめるには、宮崎駿が残した絵コンテで判断するしかない。その絵コンテには、幻のラストシーンと思われる物がない事から、この噂の真偽は「嘘」である可能性が高い。

実際に物語の中で千尋達が引っ越し業者とやり取りする場面がある事、千尋がハクの正体に気がつき「ハッ!」とする場面がある事。この2つのシーンを混合してしまい、この様なエンディングが幻のごとく広まったものと思われる。

名前を取られた千尋が現実世界に帰れた理由

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

湯婆婆に名前を取られた者は、ハクの様に湯婆婆に縛られてしまう。あの世界では契約書にサインをし、名前を取られた時点で元の世界に戻れる事は本来ならばできないはずなのだ。では、なぜ普通の人間の子供である千尋が湯婆婆の契約という縛りから抜け出せたのか?

それは、千尋が自分の名前を間違えて湯婆婆の契約書に書いたからだ。

劇中では一瞬しか映らないのだが、千尋が書いた自分の名前…実は「荻野千尋」の荻の字の火の部分を「犬」にして書いてしまっているのだ。

この事で契約は未成立になっている。その事で、完全に湯婆婆に支配される事なく自分の意思を強く持つ事ができ、契約という縛りから脱せたと言われている。

では、なぜ千尋は自分の名前を間違えたのだろうか?

この事には、様々な説が存在する。主に下記の説が囁かれている。

・湯婆婆に会う前に、ハクから「本当の名前を教えてはいけない」と忠告を受けていたため、わざと違う名前を書いた。

・ただ、単純に書く名前を間違えたから。

ちなみに、千尋の名字である「荻野」の「荻」の字だが、常用漢字ではないため学校で教わる事はない。千尋の年齢が10歳である事から、単純に間違えてしまった可能性もある。

当初の予定では主人公の名前は「千尋」ではなかった

今では日本人のほとんどが知っている「千尋」という名前。制作当初は千尋ではなく「チサト」の予定だった。これは、千尋というキャラクターのモデルになった人物が、宮崎駿と仲のいいプロデューサーの娘をモデルとしており、その子の名前が「チサト」であった事から、そう予定されていた。

千尋が川に靴を流してしまったというエピソードも、実際にプロデューサーの娘さんがやってしまった実話を元にしているらしい。

千尋の良き先輩「リン」は、没になった物語の主人公だった!?

スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

油屋で働く事になった千尋の面倒をよくみてくれる先輩「リン」。実はもともと彼女が主人公の物語が作られる予定だったのである。

千と千尋の神隠しの前に、宮崎駿は「煙突描きのリン」という物語を制作しようと考えていた。駿はイメージボードを何十枚も描き、部屋に貼りたくる程の熱を入れていた。しかし、この作品は、風呂屋の煙突描きである20歳のリンと仕事場のボスである60歳のおじいさんの恋物語という事もありプロデューサーから大反対にあい没に。

それでも宮崎駿のリンへの思い入れは消えず、この物語に登場する主人公「リン」をモデルにして、千と千尋の神隠しに登場する「リン」として再登場する事となった。

 

リンの正体は白狐?

スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

知り合いも友達もいない千尋の良きお姉さん役となったリン。

そんな彼女の公式設定での年齢は千尋の4歳年上の14歳設定となっている。しかし、とても14歳とは思えない熟練な態度や、千尋と初めて会った時の「人間が居ちゃやばい!」というまるで自分が人間ではないというセリフから、彼女は千尋と同じく人間か?という疑問や違和感が浮かんだ人も多いだろう。

その疑問も違和感もあながち勘違いというわけではないのだ。

というのも千と千尋の神隠し当初のリンのラフ画には「リン(白狐)」と書かれており、初期構想時点でのリンは白狐が人間に化けた姿という設定が付与されていたのだ。

出典元:https://linart.net/what-is-the-identity-of-spirited-away-rin/

あくまでリン=白狐は構想初期段階のものではあるし、公式パンフレットでは確かに人間の14歳である事は間違いない。

しかし、その初期構想の設定は物語上では直接語られる事はないものの、その残滓を劇中に感じた人が多かったのかもしれない…。

親のあり方について隠れたメッセージ

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

劇中において、母親という存在が2人登場している。1人は「千尋の母親」もう1人は「坊の母親である湯婆婆」だ。

この2人の母親は、自身の子供に対する態度が180度異なっている。千尋の母親は、自分の子供「千尋」に対してドライな態度が多く、冷たい母親の印象を抱いた人も多いだろう。対して湯婆婆は、自分の子「坊」に対して過保護とも言える程に甘い。

そして劇中での千尋と坊の行動にも違いがある。千尋は家族と離れ独りになっても、苦境に対して負けない強さを感じさせてくれるが、坊は湯婆婆の庇護下で我が侭放題の子供という甘い印象を持つ。しかし、坊は湯婆婆の庇護下から離れると、自立の意思が芽生え湯婆婆に対して、子供特有の甘さが消えた表情を見せてくれる。

この事から、千と千尋の神隠しには、宮崎駿が視聴者に伝えたかった隠されたメッセージ「過保護な親の元では、子供の独立心は育たない」という意味が込められている。

という噂がある。

湯婆婆の技はドラゴンボールをモチーフにしていた

物語中盤。千尋が油屋にカオナシを招いてしまい大騒動になり、暴走したカオナシが油屋の屋内を暴れ回る場面がある。その際に湯婆婆がカオナシへ火の玉を放つのだが、このシーンが実はドラゴンボールの技をモチーフにしていたのだ。

この事は、宮崎駿が書いた絵コンテに、このシーンは「ドラゴンボール風」で!と注文を入れている事から、まず間違いないだろう。

映画「耳をすませば」との繋がり

1995年に公開されたジブリ映画「耳をすませば」。この物語の中に「千と千尋の神隠し」と繋がる意外な物が隠されている。

宮崎駿が千と千尋の神隠しを制作するに当たって参考にした原案「霧のむこうの不思議な町」という本がある。この本なのだが「耳をすませば」劇中において、主人公の1人でもある聖司が読んでいる本が、この本なのだ。

ちなみに、関係ないが耳をすませばの主人公の女の子「雫」の書いた物語が「猫の恩返し」だったりする。

カオナシの正体は現代人そのものだった!?

スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

物語後半に唐突の登場し、ばらくは「あっ…あ…」と喋る事をしないが、途中で人間とカエルを飲み込んでからは千尋に執着する言葉を喋り出す「カオナシ」。

彼は手から生み出す無限の金塊をエサに油屋で好き勝手遊び回り、果ては大騒動を引き起こす迷惑客でもあるカオナシ。

そんなカオナシにはモデルが存在し、それは宮崎駿曰く「現代人」をイメージしているとの事。

#カオナシ とは一体何者なのでしょうか。#宮崎駿 監督曰く「カオナシなんて周りにいっぱいいますよ。(中略)ああいう誰かとくっつきたいけど自分がないっていう人、どこにでもいると思いますけどね」とのこと。

自分というものを持たず、出会うもの、人によって変化するのがカオナシという存在なのです

引用元:X(旧Twitter)

誰かとくっつきたいけど自分がない、お金をばら撒く事でしか他人と関わりを持てない悲しい存在。

千と千尋の神隠しが公開されてから20年以上経過しても通じる人間像から生まれたカオナシは、宮崎駿の時代を見る着眼点のすごさを物語るキャラクターだったのだ。

油屋の世界は仏教でいう所の極楽浄土を意味している

スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

ネットで一部考察されている都市伝説として、千尋が迷い込んだ油屋の世界は仏教でいう所の「極楽浄土(天国)」であるという説がある。

その根拠として語られる大きなポイントとして、劇中で同時期にアジサイとツバキが咲いている描写がある、ということだ。これの意味する事は

・梅雨に咲くアジサイと冬に咲くツバキの花が同時期に咲いている。これは油屋の世界に四季が存在しない事を意味している。

とされる。そして都市伝説に繋がる仏教でいう極楽浄土(天国)の定義は、春夏秋冬の四季はなく、常に不寒不熱であり、 和やかな世界ということ。

春夏秋冬がなければ、梅雨(5月)と冬(12月)という真反対の時期に咲く花が同時に咲いている現象が起こっていても不思議ではない、そしてその場所は極楽浄土であるというものとなる。

 

+ちょっと怖い、千と千尋の神隠しの都市伝説4選

千尋達は物語の冒頭で事故にあっていた!?

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

不思議な世界に迷い込んだ千尋達だったが、あの不思議な世界が実は「あの世」であったという噂。この事が噂される様になったポイントは下記の点。

・物語の冒頭、千尋の父親が運転する車の速度がかなり速く、車内はまるで事故にあった際の車内の喧騒に似ている。

・トンネルを抜けた先で千尋の身体が透けて行く事。

・トンネルを抜けた先に「川」があり、まるで「三途の川」をイメージさせる事。

このことを根拠に、この物語は千尋達が交通事故にあった際に体験した臨◯体験を描いているのではないか…というもの。

この話を見た後に、車内の画像を見ると…まるで事故に合う直前の、車内がごった返す一場面に見えて来るのではないだろうか…

千尋が銭婆婆に会いに行く際の乗った列車は、「あの世」への片道だった

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スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

物語中盤。千尋は鼠になった坊とカオナシを連れて、銭婆婆の元へ列車に乗って向かうシーンがある。このシーンだが、実は千尋達の乗った列車が「あの世」へ向かうための乗り物だった…という噂。

主に根拠となるポイントは4つ

・油屋で働く人達は実像があるが、電車に乗っている人物に実像が無く透けている事。

・列車には、片道切符しか存在しない事。

・切符を渡した釜爺が、千尋に降りる駅を決して間違えるなと忠告した事。

・水に沈んでいる線路を走る電車が、まるで三途の川を渡っている様に見える事。

この事を考えながらこのシーンを見てみると、まるで千尋達が乗った電車があの世へ続く三途の川を渡っている…という情景に酷似していると思わないだろうか?果たして、真相は…

そして「ほたるの墓」の節子も登場している!?

この一方通行の海原列車だが、あの世へと続く線路という怖い都市伝説の続きとして、途中で停車する駅のホームにジブリ作品「ほたるの墓」に登場する「節子」がいるのではないかという噂も存在する。

そしてこの節子が列車が駅に停車しても乗り込んでこないのは、兄である清太が来るのを待っているのではないか?というもの。

怖い考察「物語の最後にハクは八つ裂きにされていた」?

スタジオジブリ公式サイトより:http://www.ghibli.jp/

千と千尋の神隠しでは、一部の視聴者に考察されている怖い都市伝説が語られている。

物語中、ハクは坊という湯婆婆の弱みにつけこみ千尋と両親を現実世界に戻すよう迫る場面がある。そこで湯婆婆は怒りハクに対し脅しの言葉を投げかける。その内容が八つ裂きを示唆するもので…。

そして物語の最後、ハクはそのルールに従い湯婆婆に八つ裂きにされてしまったのではないかという考察だ。

根拠として語られる考察ポイントは

・ラストで千尋が貰った髪留めがキラリと光るシーンがある。これはハクの涙を連想させる。

・ハクと湯婆婆は対立関係になっている。

・湯婆婆の「それでおまえ(ハク)はどうなるんだい。八つ裂きにされてもいいんかい」というセリフに対し、ハクは否定せず受け入れている。

そしてハクが現実世界に戻る千尋に伝えた言葉「振り向かないで」は、千尋の背後で八つ裂きにされる自分の姿を見せないためのものだ。なんて噂も…。

 

終わりに

どうだっただろうか?有名な都市伝説から、意外に知らない都市伝説もあったと思う。

あくまで都市伝説のため、信じるか信じないかはあなた次第です…。