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亡き女の悪霊 ホラーゲーム【サチ江】4種のエンディングと物語の解説

 

【4種類のエンディング解説と到達方法】

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ブラック企業に勤めるOLが退職日までの7日間に体験する怪奇現象。果たして物語の行く末には「何」が待ち受けているのだろうか……

制作者のある出来事が元に作られたホラーゲーム「サチ江」。クリア後に解禁される制作秘話にてその全容が明らかになるのも面白い。今回はそんなゲームのあらすじの解説から分岐するエンディングの出現方法までを一挙紹介。

このゲームはSteamにて520円でダウンロード販売中

 

物語のあらすじ(ネタバレあり)

山奥のブラック企業に勤める女性。過酷な労働環境に嫌気がさし、退職する事に決める。だが、退職まで一週間という所で、いつも通っていた帰り道に異変が起こり始める。果たして、女性は退職日までの7日間を生きて帰る事ができるのだろうか?

残り7日

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退職まであと一週間、なのに何故こんな深夜まで残業しなくてはならないのか?そんな会社の不満を思いながら、主人公は家への帰り道を歩き出すのだが…

初日は、主にゲーム内で出来る事を確認するチュートリアルの側面が強い。ダッシュのスタミナ管理、地面に落ちている物の投げ方など、遊ぶ上で重要になるアクションを破格する事からスタート。

残り6日

来週には辞めてしまう自分に対しての量とは思えない仕事をふられた女性、後輩の「ナミちゃん」への仕事の引き継ぎもままならない事に不満を覚える。この日からちょくちょく主人公である女性に対して、不可解な現象が襲いかかり始め…

残り5日

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この日、女性は会社の男性「大川さん」への感謝の思いを考えていた。既婚者である彼だが、主人公の女性は「また」間違いが起こらないかを期待していた。

そんな彼女の前に、とうとう「サチ江」が姿を現し、直接襲いかかって来る。このサチ江だが、目が見えないのか「音」に対してかなり敏感に反応を示す。初日に把握した物を投げるアクションを上手く使って、サチ江を誘導しつつ帰宅する。

残り4日

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昨日に不可解な出来事に遭遇してもなお会社に出社してしまった主人公。自然と一心動体になるべきという社風を掲げ、山奥に会社を建てた事に文句を言いつつ今日もまたこの道で帰路につく。

地面に放置されたゴミの数や、雨が降っている事での水たまりの出現など、サチ江を回避する環境の難易度が徐々に上がって来る。当然、水たまりに入れば「音」はするし、鳥に近づけば鳴きながら飛び立つ。その事がサチ江を自身に呼び寄せてしまう事になる。

残り3日

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「電話…!?私のじゃない、忘れ物…?」「ここじゃ出られない…持って行った方がよさそう」

昨日の出来事から、本日は会社の同僚「大川さん」と一緒に帰宅しようと思っていた主人公だったが、あいにくと本日は「大川さん」は会社を休んでいた。しかも、同僚の「ナミちゃん」も会社を休んでおり、結局1人でまたこの道を通る事になってしまう。

その道中で、ベンチに置かれた携帯電話を発見する。

常に鳴り響くスマートフォン。サチ江は着信音に反応し、スマホの付近におびき寄せられている。スマホを持つとサチ江が襲いかかってくるので、スマホを一瞬持って出口に投げるを繰り返すと持ち帰れる。

電話を回収すると…

会社を休んだ女性を心配する男性からの電話だった。その内容から当てはまる人物像は、主人公の後輩である「ナミちゃん」以外は存在しないのだが…

残り2日

土日もなぜ出社しないと行けないのか!?そして「大川さん」と「ナミちゃん」は今日も会社に来ていなかった…どうも、2人共音信不通で連絡が取れないらしいが…果たしてアイツを成仏させる方法はあるのだろうか…

主人公はそんな事を考えながら、今日もこの道を通るのだった。

残り1日

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残り1日、この日の帰り道は今までとは一変していた。一面が真っ赤に染まった世界、そして今までは1人だったアイツが1人増えて2人になっている。しかも、世界の色に呼応するかの様に今までのサチ江とは比べ物にならない程に速く動く様になっている。

それでも攻略法は、今まで通り。地面の物を投げて、それを囮に出口を目指すのみ。

そしてエンディングへ…

 

物語の結末に関わるネタバレがあります。未プレイの方は注意して下さい。

 

 

エンディング「????」

達成した条件によって3種類のエンディング+隠し1種を迎える事になる。

・1つ目は残り3日の時にベンチに置かれたスマホを回収しない事。

・2つ目は残り3日の時にベンチに置かれたスマホを回収する事。

・3つ目は7日間で荒れているお墓を元の状態に戻す事。

・そして隠された4つ目は…

1.バッドエンディング「追われる人生」

残り3日目でのベンチに置いてあるスマホを回収せずに進んだ事で迎えるエンディング。残り1日の時に自身に掛かって来る電話相手は会社の部長になる。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

赤い液体のついたスコップを持った主人公、彼女はしきりに「やってやった」と高揚している様なのだが…

そんな時、画面にニュースの文面が流れ出す。

次のニュースです。

1人の女性社員が会社の人達を次々と…し

50歳男性会社員が亡くなった事が確認されました。

そして、その山道では2人の男女が亡くなっているのも発見され、この事件に関わりがあるとされる29歳女性社員の行方も現在…しております。

7日間で主人公の会社や部長への不満が爆発したエンディング。

2.バッドエンディング「見る目なし人生」

残り3日時点でベンチに置いてあったスマホを持ち帰る事で迎えるエンディング。持ち帰る事で残り1日の時点で、自分に掛かって来る電話相手が部長から大川に変更される。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

大川さんと2人だけで迎える送別会に心を踊らせる主人公。いつも通り、帰りの道につくのだが、自分に纏わり付く気味の悪い声には気がつかない。

やがて何者かが語りかけて来る。

「人の男をとって何が楽しいのか?」「遊ばれてるってわからないの?」「あなた…見る目ないわね」「何のために目があるのよ」「あなたに目は…必要ないわよね」

その言葉と同時に、まるで目をえぐり出す様な音が周囲に響き渡るのだった…

このエンディングで、主人公もサチ江の仲間になってしまったと思われる(サチ江は目が見えない)。

3.グッドエンディング「新しい人生」

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門の内側にある墓への供え物を完成させると迎えるエンディング。ステージ上にある萎れた草に水をやり花を咲かせる。墓へ続く道に倒れている墓標を元の位置に置くなど、墓の近くに置かれた写真を元に完成させる。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

墓を元に戻すと、残り1日の電話内容が変化する。

バッドエンドでは部長からの休日出社の命令だったが、このエンディングの条件を揃えると主人公の母親からの電話になる。その内容は他愛ない物、娘から連絡が全然ない事を心配する母の声だった、主人公は、退職日である明日に帰ると母に伝える。

そして最終日、主人公は家で母が待っている。今日の目標は「生きて帰る事」その気持ちを強く持ち、何者かが襲いかかる帰り道を進むのだが、昨日までとは違いゴミひとつない奇麗な山道が広がっていた。

道半ばまで行くと、そこには先日までの荒ぶった姿とは一変、襲って来た何者かはおだやかに佇んでいるのだった。

その者は主人公に「まだましな女なのかしら」と語り掛け、自分の墓まで導く様に進み出す。主人公はサチ江の後を追い墓の前まで、サチ江は今まで襲った事を謝罪し、自分の身の上で起きた話を語り眠りにつくのだった。

無事帰宅した主人公は、今まで会社に言いように使われた4年という時間を取り戻すかの如く、自分の夢「地元でカフェを開く」事を目標に決意を新たにするのだった…

4.裏エンディング「遺言」

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グッドエンディングにおいて、サチ江の身の上に起きた話を一通り聞いた後にサチ江の言葉「………」が無くなるまで話しかけると迎える隠しエンディング。

クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末

エンディングタイトルが「遺言」である事と、クリア後に解禁されるシークレット「さち子」の制作秘話に登場した祖母が亡くなった際に発見された日記があった事から、ここで読める内容は祖母の日記を模した物と思われる。

サチ江に話し掛け「……」が無くなると、それまで白い文字で描写されていた文章が赤文字へと変化する。さらにそれまで無かったスマホが地面に散らばっており、各々違った内容を知る事ができる。

そこに記されている物は、制作者の祖母が体験した不可思議な現象「さち子の呪い」に怯える様子が綴られている。

 

 

サチ江の正体と物語の考察

ゲーム中に拾えるメモ用紙、かつてこの地で墓の管理をしていた人物の手記を読める。

それによれば、幸江は昔この地に住んでいた女性で、当時付き合っていた男に裏切られ自分で自分の命を断ってしまう。その悲惨な出来事から魂を供養するため、主人公が帰りに通っていた山道の門の奥の墓は建てられたらしい。

しかし、その墓を管理していた人物も、会社の労働環境に嫌気がさしたのか辞めてしまい。墓を管理する後任がいないまま、墓は荒れ果ててしまっていた。

その事で、サチ江は自分自身いけないと理解はしつつも、主人公を襲っていたらしい。

主人公は既婚者である大川と、いけない関係になった事がある。幸江はその2人の関係が、まさに過去自分が受けた仕打ちに似ている事から主人公を襲っていたのだろう。

後輩ナミちゃんの顛末考察

山道に「ナミちゃん」のスマホが落ちていた事、残り1日時点で襲って来る怪異が2人になっている事から、ナミちゃんは主人公が迎えた2つ目のエンディング「見る目なし人生」を迎えたと推測できる。

この事から「ナミちゃん」もまた主人公同様に「大川さん」といけない関係にあったのだろう。

 

終わりに

会社からの帰り道という事もあり、何度も同じ道を進む事になるゲーム性を持つ。それでも、回を重ねる毎に徐々に難易度の上昇や物語の背景が判明していく作りから、プレイヤーに飽きを来させない工夫がされている。

どのルートでも1度クリアする事で、制作者が「サチ江」を作った背景、サチ江のモデルとなった人物についての制作者秘話を鑑賞できる様になる。その内容がなんとも不思議な「因果は巡る」という様な内容であり、制作者がなぜホラーゲームのタイトルを「サチ江」と名付けたのか?グッドエンディングに込められた制作者の思いが感じる内容になっている。

その内容を知ってから、改めてグッドエンディングの内容を思い浮かべると、クリアした当時とは別の感情が芽生えてくるのが面白く深い作品であった。