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映画【インフェルノ】レビューと鑑賞した評価

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ダンテの叙事詩「地獄篇(インフェルノ)」が未来への予言となっていまうのか?

記憶を失った「ラングドン教授」は、失われた記憶に秘められた「地獄の劫火(インフェルノ)」へ至る事になる…

インフェルノ (吹替版)

題名:インフェルノ

公開:2016年

時間:121分

あらすじ:アメリカのハーバード大学の「ロバート・ラングドン」教授は病院の一室で目を覚ます。何者かから頭部に銃撃を受けたらしく、その時の掠り傷が原因の「逆行性記憶障害」により48時間以内の記憶が無い事を医師から告げられる。事情を聞きたいとの事で、ロバートの居る病室に女警官が向かって来るのだが、突如銃を取り出し発砲してくる。その場に居合わせた女医師「シエナ・ブルックス」と共に逃げ出す事に成功すし、一時シエナの家に身を寄せる事になる。一段落し「ロバート・ラングドン」は自身の所持品を調べると、小型の筒状のカプセルを発見する。身に覚えのない品だったが、カプセルに備え付けてある指紋認証は、ラングドンの指紋に反応し開かれる。中に入っていたのは、小型のプロジェクター「ファラディー・ポインタ」だった。ファラディー・ポインタから照らし出される光は、ダンテの『地獄編(インフェルノ)』をモチーフに描かれた「サンドロ・ボッティチェッリ」の『地獄の見取り図』に暗号を伏せた絵画が映し出されたのだった…

 

鑑賞後評価

  物語:★★★☆☆

  推理:★★☆☆☆

  演出:★★★

  印象:★★★☆☆

  総合:★★★☆☆(3)

 

ダン・ブラウンの小説が原作の『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』に続くシリーズ3作品目。主演は引き続きトム・ハンクス、監督もロン・ハワードが務める。

紹介

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ダンテ『地獄編(インフェルノ)』をモチーフにした作品『地獄の見取り図』が物語の謎の中心になっている。あくまで『地獄の見取り図』に作中オリジナルの暗号を伏せた物になるため、『ダ・ヴィンチ・コード』の様に、実在する絵画の解釈に謎を組み合わせた物語ではなく、純粋なミステリー作品になっている。

ロバード・ラングドンは「世界保険機関WHO」「謎の組織」「地元警察」と様々な組織に追われているため、前作・前前作にはない逃亡劇と謎解きの緊迫感が楽しめる。物語もダンテ『神曲』の『地獄篇』をモチーフにした所が見られ、『地獄篇』をモチーフとした『地獄の見取り図』をさらにモチーフとしたテーマが根幹にある。この『地獄の見取り図』の様な世界を生み出す「ある物」を巡る様々な人の思惑が絡んでくる。

偉人『ダンテ』と『サンドロ・ボッティチェッリ』とは?

ダンテ

14世紀に存在していた詩人・政治家。代表的な叙事詩『神曲』の『地獄篇・煉獄篇・天国篇』を書き上げる。後の芸術家や作曲家達にも多大な影響を与える。ミケランジェロの『最後の審判』や、ロダンの『考える人』もこの『神曲』から着想を得ている。

サンドロ・ボッティチェッリ

15世紀ルネサンス期の代表的な画家。ダンテ『神曲』の『地獄篇』をモチーフにし『地獄の見取り図』を描いた作者。有名な『ヴィーナスの誕生』なども彼が描いた作品。

難点

劇中のある人物の思想「増えすぎた人類には、間引きが必要である」との考えに基づいての出来事を中心とした展開なので、宗教的な見地は全く入っておらず、前2作を視聴した人に取っては正直物足りものがある。歴史の重厚さを物語に絡めていないため、単純なミステリー作品になっている側面が強い。騒ぎの元凶も何か俗っぽく、物語終盤で発覚する「ある人物による行動」も、その行動原理がいかにも「頭デッカチ」の考えそうな事で冷める部分がある。

 

観賞後評価

劇中中盤まではミステリー映画としては面白い。しかし上記「難点」にも記述した要素があり、冷めてしまう部分がマイナス評価になる。それでも観賞後評価が★(3)なのはトム・ハンクスの演技力と、ミステリー自体のクオリティが高い事に他ならない。シリーズ全体としては、面白さが段々低下していっているため、続編を期待したい所ではあるが難しいかもしれない。

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インフェルノ (吹替版)

インフェルノ (吹替版)

  • 発売日: 2017/01/19
  • メディア: Prime Video