2ちゃんねるオカルト掲示板に書き込まれた「コトリバコ」にまつわる物語、それはネットユーザーを恐怖に落とし入れ…そして都市伝説となった。
ある納屋で見つかった謎の箱、面白半分に持ち出した大学生達の軽はずみな行動に日本に隠された闇が顔を見せる。
今回は怪談都市伝説の一つ「コトリバコ」についてご紹介。
コトリバコとは
2005年2ちゃんねる「オカルト超常現象板」で書き込まれ広まった怪談都市伝説。
見た目は木製のパーツを組み合わせて作った立体的な箱であり、非常に強力な「女子供を〇す呪い」が込められた、いわゆる呪具の一つ。
コトリバコの物語では他である様な霊的なものは一切ないが、不穏さや不気味さ過激な描写のリアルさにネットユーザーは背筋に寒気を感じたという。
コトリバコの呪いか、はたまたリアルな描写の影響か、この話を読んだ人の中に体調不良を訴える者もでたとか。
コトリバコのあらすじ
コトリバコの発祥はある書き込みから始まる。当時大学生だったSが持ってきた「謎の箱」についてを綴ったものだった…。
俺、暇なときにまとめサイト見てる者です。
俺自身霊感とかまったくなくて、ここに書き込むようなことはないだろうなぁって思ってたんですが、先月あったホットなお話を書き込もうかと思いここに来た次第。
一応話の主役の許可は取って書き込んでます。
そして物語は始まる。
内容的には正直そこまでではない物である大学生Sが解体される予定の納屋で「木を組み合わせて作られた箱」を見つけ、友人達との集まりに持ってきた事が物語の発端。その場にいた神社の息子Mにより、その箱が呪具の一つ「コトリバコ」であることがわかった。
すると神社の息子Mが急に嘔吐し異常な雰囲気が大学生達を包み込む。Mは泣きながらも神主である父親に連絡し、不慣れながらもお祓いを行う事で窮地を脱した…というもの。
コトリバコの恐ろしいところ
コトリバコのあらすじを読む限り、正直怖さが微塵も存在しない。しかしコトリバコの本当の恐ろしさは、その箱が作られたと思われる時代背景や呪いの掛け方にこそ存在する。
コトリバコを作る狂気
コトリバコが生み出された年代の詳細は不明だが、2ちゃんねるの書き込みでは1860年代ではないかと言われている。
現在では島根県に相当する「出雲の国」には、周囲から酷い迫害を受けている集落があった。1868年、この集落に隠岐の反乱を起こした側の1人の男が落ち延びてきた。男は集落の者に一言「命を助けてくれたら武器をやる」と取引を持ち掛けてきたのだ。
その武器というのが「コトリバコ」と呼ばれる箱であった。
この箱を作るのにはあまりに凄惨で人の道に背く行為に手を染めなければならなかったが、集落の人間はやった。迫害で困窮していた村人は、何にしても強力な武器がほしかったのだろう。
村人たちが初めて作ったコトリバコは7人の子供の〇〇の破片を閉じ込めた「チッポウ」と呼ばれるもの。迫害を受けていた庄屋に上納したところ、庄屋にいた女子供が血を吐いて亡くなったという…。
コトリバコの脅威は周辺地域にも知れ渡り、集落への圧力や干渉など不当な扱いは一切なくなったという。しかし、村人たちはその後もコトリバコを作り続け、その数が16個にも及んだ。
想像通りだと思うが。◯引いた子供の体の一部を入れるんだ。
閉じ込めた子供の数、歳の数で箱の名前が変わる
一人でイッポウ、二人でニホウ、三人でサンポウ、四人でシッポウ、五人でゴホウ、六人でロッポウ、七人でチッポウ
箱を作り続けて13年目、16個目の箱が出来上がっていた。
イッポウ6つ、ニホウ2つ、ゴホウ5つ、チッポウ3つ
単純に計算しても、56人の子供・・・
作成に失敗した箱もあったという話だから、もっと多かったんだろうな
だがこの箱の呪いは強すぎたのだ。集落の子供が知らず知らずに箱を持ち帰ってしまった事で、惨劇が起きてしまった。
自分達でも制御できない呪いの力を思い知った村人たちは、神社の神主の助言に従い箱1つごとに担当グループを決め、一定期間毎に持ち回り管理し呪いを薄める事にしたのだった。
そして時は流れ、管理していたグループの一家と思われる納屋から発見されたコトリバコが大学生達を恐怖の渦へと巻きこむ事となり…。
呪いの効果を最大限発揮する方法
持っているだけでも効果のあるコトリバコであるが、その効果を最大限発揮するには一定の法則、使い方がある。
①寄せ木細工等の見た目のよいカラクリ箱の中に、動物の雌の血を入れて満たす
②◯子の◯体の一部を入れる
③決して開けられないよう厳重な封をする
④殺したい人物に渡し、もっともらしい理由をつけて身近に置かせる
⑤呪われた者は血を吐き、苦しみ悶えながら◯ぬ
この呪いの主な目的は「一族を根絶やしにする」事であり、呪いを受ける対象は次世代を産める女性と次世代へと繋ぐ子供に限られる事から、一定年齢以上の男性と女性は対象外となる。この事から「コトリバコ」の漢字表記は「子取り箱」という当て字が用いられるものを考えられている。
また②である使用する水子の人数を増やす事で呪いの力を強める事も可能。
強力すぎる呪い相応しい厳重な管理方法
コトリバコの作り方を教えた男は、当然管理する方法も村人に伝えていた。それは
①女子供をコトリバコに近づけない
②湿った場所で安置する
➂不必要、または手に余る際には神社へ持っていき処理してもらう
の3つを遵守する事。しかし書き込みではコトリバコの強力無比な呪力を緩和すべく、登場人物達によりさらに強固なルールを追加して管理していた。
①コトリバコを3家で持ち回り管理する
②家主が亡くなった場合、次の持ち回りの家主が跡取りから受け取る
➂後任者は跡取りに箱について教え、いない場合は次の持ち回りの家に渡す
④箱について話題にしない
⑤箱を管理していない家は、現在の管理家を監視する
⑥約束の年数を守り、経過していない箱は持ち込まない
⑦神社から集落へは接触しない
コトリバコの物語で登場した箱は「チッポウ」で140年程度の管理期間が必要だったらしい。しかしもこのチッポウはコトリバコの中でも一番強力な呪具で、制作には7人の子供が必要であったのだ。
匿名の書き込みは映画にまで「映画:ことりばこ」
物語のあらすじ
大学のサークルメンバーの5人は、海辺近くの森にあるペンションへと旅行に来ていた。
ペンションの管理人からは近くにある神社へと絶対に近づくなと言われたものの、5人は夜中に神社へと行ってしまい、封印されていた呪具「ことりばこ」を解放してしまい…。
ちなみに映画のレビューはあまり良くないです…。そして他の怪談都市伝説はコチラ。
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