人の形を模した物「人形」。人に似ているからこそ、肉体を失った人の魂もそれに惹かれるのだろうか…。
強い怨念やこの世への未練を残した存在をその身に宿し、生きる者たちへその想いを強く訴える…。 今回は、そんな世界に実在する呪われし呪いの人形10選をご紹介。
世界に実在する呪われた呪いの人形「10選」
少女の精神が宿る呪いの人形「アナベル人形」
所在地 | 保管場所 |
アメリカ国コネチカット州 | ウォーレン夫妻のオカルト博物館 |
もとはイラストレーターのジョニー・グルエル(1880-1938)作の絵本に登場する「ラガディ・アン」を模したキャラクターグッズ。
あくまで正式名称は「ラガディ・アン人形」であり、よく知られる「アナベル人形」という名は、このラガディ・アン人形に宿るとされる少女の霊の名前を指したもの。
1970年代ある看護学生の手に渡った事から、この人形の逸話は始まる。
彼女が人形を手にした際に「アナベル」という名の少女の精神が宿っていると言われるも、彼女とルームメイトはそれを受け入れ面倒を見た。しかし、その思いは伝わることなく、人形は悪意ある恐ろしい行動を取り始めたという。
その後、悪魔研究家でもあるウォーレン夫妻が連絡を受け、人形を博物館へと移送し現在に至る。
・置いた場所とは違う場所で見つかる。
・座らせた状態で置いても、気がつくと立っている。
・ソファーに置いて目を離すとベットに移動している。
・人形を調べてみると、手と胸の奥に血痕がついている。
・寝ている人間の首を締める。
ウォーレン夫妻が博物館に移送された後は、厳重な木の箱で保管し観客への注意書きによる警告を発する事で怪奇現象は治まりを見せたのだったが…。
世の中にはそんなオカルト話を信じない観客もいたが、その末路は悲惨なものとなっている。
・注意書きを無視し、人形ケースを叩いた男性→博物館からの帰り道にバイク事故により命を落とす。
・悪魔より神の方が偉大だと人形を出し放り投げた神父→博物館からの帰り道にトラック事故に巻き込まれ重傷を負う。
一命を取り留めた神父は、事情聴取に対しバックミラーにアナベル人形が映り込み事故を起こしたと証言している。
博物館を管理していたロレイン・ウォーレンは、生前には決してアナベル人形と目を合わす事をしなかったという。その事は娘であるジュディへも強く言い含められており、理由は「人形に認識されないようにするため」だったとか。
ロレインいわく人形は「体を必要としている」らしく、気が弱くなった状態で見つめ合ってしまうと取り込まれる危険性がある事を語っていた。
許可なく撮影した者に…呪いを「ロバート人形」
所在地 | 保管場所 |
アメリカ国フロリダ州 | イースト・マーテロー博物館 |
ことの始まりは1904年、ロバート・ユージーン・オットーが祖父からプレゼントされたのが始まり。オットーはプレゼントされてから家族に、人形が不幸をもたらしているとしきりに訴えていた。
当然そんなオカルト話を大人達は信じる事はなかった。しかし年月が経つに連れ不可解な出来事は次第に認知されていき、近所に住む子供達はロバート人形を恐れて屋敷を避けるようになっていった。
1974年オットーが亡くなり、屋敷が売りに出されるとマートル・ロイターという人物が購入。購入した屋敷にはロバート人形が安置されていた。 それからロイターは数々の怪奇現象に悩まされることになる。
・来客が奇妙な物音を耳にする。
・屋根裏から子供の笑い声や、けたたましい足音が聞こえる。
・前住人オットーの悪口を言うと人形の表情が変化した。
1994年、イースト・マーテロー博物館に寄贈され現在に至る。
現在では、このロバート人形の展示ボックスには沢山の手紙が貼られている。人形の愛くるしい姿に魅了されたファンによる手紙ではない。
さて、このロバート人形には一つのルールがある。それは彼に対し許可を得ることなく写真を撮ってはいけない。これを破ると不幸が訪れるというものだ。
そう、この手紙はルールを破って勝手に写真を撮り、不幸に見舞われた人々の謝罪の言葉なのだ。
遺髪と義眼で作られた呪われた人形「ジョージ人形」
所在地 | 保管場所 |
イギリス国ノッティンガム | 呪われた博物館 |
この人形は1930年代のアメリカ(テキサス州)で故人の遺髪と使用していた義眼を使って作られたという。
現在人形の所持者であるウェッソン氏によると、当時のテキサス州では亡き人を偲んでこのような人形を作る風習があったらしく、その人形が海を渡りイギリスのウェッソン氏が運営する博物館に寄贈された事のようだ。
人形のもとの保有者であった遺族が原因不明の頭痛や目の痛みを感じるようになり、家族は最終的に霊媒師のもとを訪れる事となる。霊媒師によると「ジョージは目と髪を元に戻し安らかな眠りにつきたい」との事で、その願いが所有者に頭痛や目の痛みといった症状で現れていたそうだ。
このようなエピソードを紹介した番組の司会者は「それは、不気味な話ですね。なんだか今、私も少し頭痛がするように感じます」とコメント。番組を観ていた視聴者もSNSで「ジョージ人形はテキサスに留まっておくべきだった」「怖すぎてテレビを消しました」などの声が多数寄せられた。
第2のアナベル人形「交通事故を起こす人形」
所在地 | 保管場所 |
イギリス国ロザラム | 幽霊オブジェクト博物館 |
2019年、この「Museum of Haunted Objects」というオカルト博物館を経営するリー&リンジ・スティア夫妻が「交通事故を起こす人形」という触れ込みで寄贈を受けた。
「私は宇宙人や幽霊に関するあらゆるものを見て育ったので、超常現象に怯えるというよりは、常に超常現象に興味を持っていました」とリンジさんは語った。「しかし、アナベルの行動の中には私を怖がらせるものもあります。」
そう語ったリンジ氏は、自分達に起こった不可解な現象について語りだした。
異変は夫妻が人形を受け取った直後から始まったという。
・体調不良により1週間入院する。激しい胃の痛みに襲われるも、検査担当の医師も原因は掴めず。
・仲の良い友人も同様に、口の中に膿が出るなどの体調不良に襲われる。
さらに事態は悪化、人形を譲り受けた時に言われた「交通事故」になりかけるといった事が相次ぐようになる。
それから2年後、除霊セッションを行うも突如としてテーブルがひっくり返されるポルターガイストが発生、会は継続困難と判断し除霊せず終了する事態に。
「アナベルはウィジャのテーブルの椅子に座っていました。とてもしっかりしていて、金属製の脚で支えられているので、倒れたり倒れたりするはずはありません」「なぜそれが起こるべきだったのかについて論理的な説明はありません。ただ、アナベルがまっすぐに立っていたのです。」
まだリンジ夫妻の身に重大な事故は発生していない。しかし、本当に交通事故が起こった時、この人形が第2のアナベルとしての名が刻まれることになるだろう…。
サナギ嫌いの「PUPA人形」
所在地 | 保管場所 |
現在地不明 | 保有者不明 |
現物が現在何処にあるのか?誰がオーナーなのか?そして何処で作られたのか一切が不明。ネット上で人形の画像と、それに付随し不可解な現象のエピソードが残るのみの「PUPA人形」。
1920年頃の玩具とされており、プレゼントとして貰った1人の少女は自分の親友として生涯大事に持ち続けたという。彼女が亡くなった後、この人形はケースに入れて保管される事となるが、そこから奇妙なことが起こり始める。
・ケースの内側から叩く音が聞こえる。
・気がつくと人形の向きが変わっている。
・ケースの内側に文字が書かれている。
などだ。この様な事が頻繁に起こり、少女が亡くなった後に引き取ったオーナーは恐怖を感じ手放したという。
この時ケースの内側に書かれた文字が「Pupa hate」日本語直訳で「サナギ嫌い」だった事から「PUPA人形」と呼ばれている。
人形を壊す呪いの人形「マンディ人形」
所在地 | 保管場所 |
カナダ国ブリティッシュコロンビア州 | ケネル博物館 |
1910年イギリスで作られたこのアンティーク人形は、リサ・ソレンセンとう女性が祖母よりプレゼントされた贈り物だった。しかし彼女は人形が非常に恐ろしくなり、1991年に博物館へ寄贈する事となった。
彼女いわく「夜な夜なすすり泣く声が聞こえ」恐ろしくなったそうだ。
博物館で展示されてからも奇妙な現象が治まる事はなかった。
・人形を置いた部屋から足音がする。
・証拠を撮影しようとカメラを設置しても壊れてしまう。
・他の人形と一緒にケースに入れると、一緒に入れた人形が壊れてしまう。
という証言が博物館で働く従業員からあがってきている。一緒に入れた人形を壊してしまう破壊性が人に向かない事を切に願う。
ペルーのアナベルと呼ばれし「サリータ人形」
所在地 | 保管場所 |
ペルー | ヌニェス家 |
ペルーのカヤオに住むヌニェス家は姪から人形サリータを譲り受けた。姪の死後、この人形にまつわる不可解な出来事が頻発し、その様子を撮影した映像がYouTubeで公開されたところ、たちまち話題に上がり人々の間での認知が広がっていった。
・人形に内蔵された音楽が、誰も触れていないのに突如鳴り出す。
・寝る前に部屋の隅に移動させてサリータ人形が、目を離すとテーブルやソファーの上に移動している。
・イヴォンヌの子供達が誰かに引っ掻かれたり打たれたりした衝撃で目を覚ます。
・部屋の中で常に何かの視線を感じる。
この全ての原因は人形にあると確信した子供達は人形を処分したがったが、母親であるイヴォンヌは姪や自ら命を断った義理の妹との数少ない思い出とし処分する事に消極的だった。
そこで彼女は、ソヤラ・ド・ロス・アンヘレスという天使学の専門家に除霊を依頼した。ソヤラは人形に1人の女性の存在を感じ取り、ヌニェス家に害意を持っているとし聖ミカエルの像と火を灯した7本の大きなキャンドルを使い除霊を行うも失敗。
それでも姪の形見であるため現在でも捨てられず、ヌニェス家はこの人形と共に生活を送っている…。
ここから出して!と叫ぶ「レッタ・ザ・ドール」
所在地 | 保管場所 |
オーストラリア | ケリー・ウォルトン |
現在の持ち主でもあるオーストラリアに住むケリー・ウォルトンは、1972年に祖母の葬式に出席した際によく前から気になっていた隣の廃屋を探索した際、この人形を発見したと数多くのテレビ番組で語っている。
彼は「レッタ・ザ・ドール」とこの人形を名付けているが、由来は人形を発見した帰りに車のトランクに入れていた人形が「Letta Me Out(ここから出して!)」と叫んだ事が由来だそうだ。
それ以来、この人形は数多くの奇妙な出来事を引き起こしているらしい。
・目の前で人形が動く。
・人形が動き回る痕跡(足跡)が家の中だけでなく家の周りにも確認できる。
・家の中で動き回る音をよく耳にする。
ケリーが専門家に依頼し調査してもらった所、この人形は約200年前に作られたもので髪の毛から東ヨーロッパのジプシーから採取した実際の人間の毛が使用されている事が判明している。
彼は、この人形を移動させる予定の日に雨が降っている事が多いことから、人形に宿った魂は水に関係する事で亡くなっているのだと考えている。
ちなみにケリーは「レッタ・ザ・ドール」の人気からフェイスブックアカウントも開設しており、人形の写真をよくUPしている。
抱くと気分が悪くなる呪いの人形「ルビー人形」
所在地 | 保管場所 |
不明 | 不明 |
1900年代初頭に作られた磁器人形。ルビーと名付けられた人形は、彼女を抱いているだけで気分が悪くなり吐き気をも催す不可解な現象を引き起こす。
また人形が引き継がれる過程で様々な場所で保管されていったが、保管していない別の場所で見つかる事が多々ある。
伝承では、この人形をプレゼントされた同じぐらいの女の子がルビーを腕に抱いている間に亡くなったと伝えられ、その少女の霊が取り憑いていると言われている。
髪が伸び続ける「お菊人形」
所在地 | 保管場所 |
日本国北海道 | 萬念寺 |
大正7年に鈴木永吉が自身の子供である3歳の鈴木菊子にプレゼントしたおかっぱ頭の日本人形。菊子はそれを気に入り毎日一緒に寝るほど可愛がるも、翌年彼女は風邪が悪化し亡くなってしまう。
人形は菊子と一緒に棺に入れるのを忘れたため遺骨と一緒に仏壇に飾るも、家族が気がついた時には顎までしかなかった髪の毛が肩まで伸びていた。
その後鈴木一家は樺太に移る事になったため萬念寺に預ける事に。戦後、故郷に戻ることができた永吉は萬念寺で人形と対面するも、まだ髪が伸びていた様子を確認した永吉は、菊子の霊が成仏できずに宿っていると考え、そのまま萬念寺に永代供養を頼み現在に至る。
現在でも実際に撮影された写真でも髪の毛が伸びている証拠らしきものも存在し、写真によっては怒っていたり笑ったりと微妙に表情が違って見えるという。
以上が世界に実在する呪いの人形でした。その他の呪い特集はコチラです。