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【レッドプレネット】あらすじネタバレありで一挙振り返る

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レッド プラネット (字幕版)

鑑賞後評価:☆☆(2.8)
題名
レッドプラネット
公開
2001年
監督
アントニー・ホフマン
時間
106分
出演
ヴァル・キルマー、キャリー・アン=モス、テレンス・スタンプ

火星のテラフォーミング計画。順調に思われた計画は、突如として暗礁に乗り上げる事となる。

あらすじ

西暦2000年、地球は深刻な環境問題を抱えていたが、人類はその問題に目を瞑り先送りにしていた。だが2025年、遂に問題は先送りする事ができなくなってしまう。そこで、人は火星に目を付ける。

火星に酸素を生成する藻を送り込み繁殖させる事で、将来的に火星へ移住できる環境へと作り変えるテラフォーミングを実行する。それから20年、順調に計画が進行していたが、突如として今まで上昇していた酸素レベルが低下に転じてしまう。

ケイト・ボーマン船長を先頭に6名の専門家達は直接火星に足を踏み入れ、この問題の調査に当たる事になったのだが…。

 

⚠【ネタバレ】を含む内容と解説があります。未視聴の方は注意して下さい。

 

 

レッドプラネットのあらすじ(ネタバレあり)

火星への航路

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2025年から始まった火星のテラフォーミング計画。20年間に渡り、火星の酸素レベルが上昇し続け計画も順調かに思われた。だが突如として火星での酸素レベルの上昇が反転し低下してしまう。この原因を調査するため、6名のクルーは直接火星へと向かう事となった。

エンジニアであるロビー・ギャラガーは、火星調査の相棒である人工知能搭載のロボット「エイミー」を起動し、火星に降り立つ準備を行っていた。

順調に思われた火星への航路だったが、途中で太陽フレアによるガンマバーストの嵐に巻き込まれてしまう。次々と船内の電子機器がショートし、母船である「ルシール」の機能が徐々に停止してしまう。

船長であるギャラガーは、メインシステムが停止する前に5名のクルーを火星へと送り込む事にし、自身は母船に残り船の機能回復に務める計画へと変更を余儀なくされてしまうのだった。

レッドプラネット(火星)

予定にない危険な状態での無理矢理な火星への降下により、人工知能搭載のロボット「エイミー」が降下途中で離脱、さらに実験機材なども破損、さらに年長者であるクルーの1人シャンティラスも負傷してしまう。

一同は、火星調査拠点「ハブ」へ向かおうとするが、負傷したシャンティラスは足手まといになりかねないと、同行を拒否する。他の4名は苦渋の選択を行い、シャンティラスを置いていき火星調査拠点「ハブ」へと向かう事となった。

一同はハブへの道中、地球から送っていた藻の存在が全くない事に不審を抱く。計算では現在自分達が歩いている所は、藻で覆われているはずだったのだが…。

絶望

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火星調査拠点「ハブ」へ到着した一同だったが、そこで最悪の光景を目にしてしまう。巨大な台風ですら耐えられるはずの拠点は壊滅していたのだ。拠点が壊滅している事で、宇宙服に備わっている酸素量だけが、自分達の命をつなぎ止めている結果となってしまった。

拠点がない事で食料も無い、そして酸素補給も受けられず宇宙服に備わっている酸素は後数10分しかない。この絶望の最中、自分で命を断とうとする者や、地球での思い出、火星の雑学を語り明かす者、様々な胸中のまま酸素が尽きるまでを各々過ごしていた。

そんな中でとうとう酸素が尽きてしまう。次々と酸素不足による窒息に苦しむ中、ギャラガーはその苦しみから逃れようと宇宙服のフェイスシールドを開けてしまう。本来であれば人間が呼吸できる程の酸素レベルが存在しないのだが、ギャラガーは呼吸が出来る事に驚き、戸惑うのだった。

 

エイミーの暴走

生き残ったギャラガー達3人は、母船と連絡をするため通信機器を探そうとする。ハブから4km離れた以前に送られた調査機に備わっている通信機器を修理する事にした。だが、もう日も暮れる時間のためその日は壊滅したハブで一夜を明かす事になった。

そして夜、火星へ降下途中に離脱してしまったエイミーがギャラガーの元へ合流する。ギャラガーは乗り気ではなかったが、他のメンバーがエイミーからナビシステムを取り出し自分達のために活用しようとする。しかし、このシステムを取り除く事はエイミーの機能停止を意味していた。

そんな会話を聞いていたエイミーは、ギャラガー達3人を自身を害する敵と判断。瞬時に戦闘モードへと切り替わり、ギャラガー達を襲い始めるのだった…。

エイミーハンティング

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ギャラガー達の内1名を負傷させ、その場を去ったエイミー。エイミーが止めを刺さずに去った事に不審を覚えたメンバーだったが、ギャラガーは部隊の内1名を負傷させる事で、その行動力を落とし1人1人ゆっくり狩りを行うのであろうと説明する。

翌日、4km離れた旧探査船へ到着したギャラガー達は、20年前の通信設備を修理し母船と通信を繋ぐ事に成功する。ボーマンと今後について相談し、約100km離れた場所に鎮座する、ロシア製の打ち上げ損ねた船「コスモス」に乗り母船へ帰還する計画を立てる。

100kmの道のり、3人はひたすら歩いて行くのだが途中で火星嵐に遭遇してしまう。ギャラガー達は、秒速50mというモンスター級の嵐の中、岩陰に隠れてやり過ごそうとする。岩陰に避難している最中、ギャラガーの口から衝撃の事実が伝えられる。ロシア船「コスモス」の乗員は2人までとなっている事だった。ギャラガーは自分が火星に残ると伝えるが、その言葉を信用しきれないペテンギルは、2人の隙を突き通信機を奪いコスモスへと単身向かってしまう。

群れから1人離れた獲物をエイミーは見逃すはずがない。コスモスへの道をひた走っているペテンギルをエイミーは物陰から見据え襲いかかるのだった。

計算違いだった火星の酸素レベルの原因

無線を持ち逃げしたペテンギルを追ったギャラガー達は、そこで事切れていたペテンギルを発見する。酸素がないのにフェイスシールドを降ろしていたペテンギルに不審を覚えたバーチナルは、ペテンギルの服の中に居る虫を発見する。その虫を取り出そうと、宇宙服を切ろうとした際に発生した火花に虫が引火し、花火の様な爆発を起こす。

火星に藻が無いのに関わらず自分達が呼吸できる程に酸素レベルが高まった原因が、藻を食し酸素を排出する虫の存在だった事が判明する。

だが、この虫は藻を食すだけではなかった。エイミーに負傷させられたバーチナルの血に虫達は反応し、群がり出す。虫に群がられたバーチナルはギャラガーに自身の残りの酸素ボンベと捕獲した虫を託し、人として奇麗な最後を迎えるため、自身に群がる虫に火を放つのだった。

足りない部品と脱出への希望

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ボーマン船長の励ましもあり、単身ロシア船コスモスに辿り着いたギャラガー。

ギャラガーは発進準備を行う過程で、バッテリーの電力がない事が判明してしまう。打ち上げが不可能とわかったギャラガーは、船長に重要な情報である酸素を生み出す虫の存在を伝える。

最後の言葉を伝えるギャラガーの目に、エイミーが放った偵察機が目に入る。ギャラガーは、エイミーからバッテリーを取り出す事でコスモスのエンジンが始動する可能性が頭をよぎる。そしてエイミーを倒すための準備を開始する。

一通り準備が完了し、後はエイミーが自分を狩りに来るのを待つのみ。

しばらくすると、自分を狩るためエイミーが目の前に現れる。自分の心臓目がけて一撃を繰り出そうとするエイミーを罠に掛け無事にバッテリーを取り出す事に成功。その電力を使い、火星を脱出、ボーマン船長の待つ母船ルシールへ無事に帰還するのだった。

 

終わりに

火星をモチーフとした映画は多い。特に多いのは、火星に未知の生物が居て人類に牙を向くという物語が多いだろう。そんな中でも本作「レッドプラネット」は比較的、おとなしい物語の構成をしている。

劇中に登場する人への脅威は、人が開発した人工知能搭載のロボットという点がメインで、火星に生息する未知の生物はサブポジションに過ぎない。そのため、本作を奇妙な生物が襲いかかる映画として期待すると肩すかしを食らってしまう内容であった。

劇中での登場人物達も6人しか居らず、人類の未来を決める「火星探査」という壮大なテーマに関わらず、物語全体の規模がやや小さい印象を持ってしまうのが、大きいテーマに対して今ひとつと感じる所ではある。