わたブログ PointHeart’s magazines

映画・書籍・ゲーム・都市伝説などホラーなエンタメを中心に紹介している雑誌ブログサイト

【大儲け】超低予算で大ヒットしたホラー映画12選

 

低予算で大ヒット映画、あらすじ合わせて12作品

f:id:PointHeart:20210619212619j:plain

心霊現象、怪奇現象、◯人鬼、様々な恐怖で楽しませてくれるホラー映画たち。

演出、撮影手法、自宅で撮影、様々なアイデアを出し尽くし、圧倒的低予算で圧倒的大ヒットを叩き出す。そんなアイデア一本勝負でヒットを飛ばした低予算ホラー映画、その予算と興行収入をあらすじと合わせて12作品紹介。

 

 

映画製作の相場

低予算ホラー映画を紹介する前に、ハリウッドや日本での映画製作費を見てほしい。この相場感を踏まえた上で、これから紹介していく低予算ホラーの製作費を見れば、いかにその「異常性」がハッキリとわかると思う。

日本実写映画の相場:数千万円〜5億円程度、力を入れた映画で10億程。

ハリウッド実写映画相場:数億円〜250億円程度。

日本に比べてアメリカでは映画にかける予算が約10倍程度の違いがあり、ホラー映画では「IT/イット それが見えたら終わり」で3500万ドル、「ザ・リング」で4800万ドルほど予算がかかっている。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト(6万ドル) 

あらすじ:大学に所属する学生達がドキュメンタリー映画の撮影のためある森へ向かう。ブレアウィッチの伝説が残る森で撮影を続ける学生達だったが、撮影3日目から不可解な出来事に遭遇し始め…

超低予算の6万ドルで製作され、興行収入2億5千万ドルを記録し業界内に激震が走った話題作。

ドキュメンタリー風であり、学生の一人が手に持っていたカメラに事件の顛末が記録されており、それを視聴者が見ているといった演出で撮られている。この手法は後の映画作品に多大な影響を与え「ファウンドフッテージ」という撮影ジャンルとしての地位を確立させた。

「製作費と収入の差が最も大きい映画」としてギネスブックにも載っている。

REC(200万ドル)

スマイルBEST REC/レック [DVD]

スマイルBEST REC/レック [DVD]

  • マニュエラ・ヴェラスコ
Amazon
あらすじ:消防士に密着取材を行っていたレポーター達は、ある通報により古い建物に足を踏み入れた。しかし、その建物内には未知の感染症が広がっており、ゾンビの様になった住人達が襲いかかって来るのだった…。

ブレアウィッチプロジェクト同様、レポーターが持つカメラを通して物語が展開される作風で製作されたホラー映画。ブレアウイッチプロジェクトと比べると予算は多く見えるが、映画業界全体から見ればかなりの低予算で製作されている。

物語終盤、主人公の女性レポーターに襲いかかる恐怖は必見。

カメラを止めるな!(300万円)

あらすじ:郊外の廃墟となった建物で、ゾンビ映画の撮影が行われていた。かつてその建物では、旧日本軍により亡くなった人を蘇えさせる実験が行われた…という都市伝説が語られていたのだが…。

日本産の低予算でヒットした映画の金字塔とも言われ、現代で流行しているSNSという媒体を通して面白さが拡散し大ヒットした作品。予算300万円ながら興行収入は30億を越えている。円ドル換算だと、ブレアウィッチプロジェクトの予算約700万円よりも予算がかかっていない。

本編前半は作中劇のゾンビホラー、後半は疑似メイキングフィルムが流れる映画には珍しい2部構成の物語となっている作品。

 

パラノーマル・アクティビティ(1万5千ドル)

パラノーマル・アクティビティ(字幕版)

パラノーマル・アクティビティ(字幕版)

  • ケイティー・フェザーストン
Amazon
あらすじ:ある同棲中のカップルは、家で起こっていた怪奇現象に悩まされていた。カップルの一人ミカはハンディーカメラを購入し、その正体を暴くため日常の風景や寝室を撮影するのだが、そこには映されていた映像に…。

予算1万5千ドル、撮影期間7日、撮影場所が監督の自宅、編集機材も監督のPC、出演者も無名を起用、これでもかと予算を節約し撮影されたホラー映画。興行収入は、1億9千万ドルを越えるヒットを飛ばし、オープニング週末の1館あたりの平均興行収入はタイタニックに次ぐ記録を叩き出している。

パージ(300万ドル)

パージ (吹替版)

パージ (吹替版)

  • イーサン・ホーク
Amazon
あらすじ:経済が崩壊したアメリカ。そこでは一つの法律が施行されていた。それは「パージ法」といい、年に1回だけ19時〜7時の間の12時間、ありとあらゆる行為が合法化された恐ろしい法律だった…。

厳重なセキュリティで守られた家に立てこもる家族と、そんな家族を襲おうとする暴徒との戦いをメインとしたサバイバルな物語も魅力的。パージ法という社会制度を皮肉った斬新な世界観も好評で、多数のドラマシリーズや続編が作られた。

制作費300万ドルで興行収入は8千9百万ドルを記録。

SAW(120万ドル)

ソウ (字幕版)

ソウ (字幕版)

  • リー・ワネル
Amazon
あらすじ:バスルームで目が覚めた2人の男。その彼らの足には鎖が繋がっており、バスルームの真ん中には1人の男が血を流し倒れていた。面識のない2人は「助かりたければ6時間以内に相手を◯せ」と何者からか強要され…。

アナベル死霊博物館やデッドサイレントを世に出した監督「ジェームズ・ワン」のデビュー作品。予算120万ドル、撮影期間18日で製作された本作は興行収入1億ドルを突破し、後に計8作品ものシリーズが作られた。

余談だが、本作で登場したジグゾウ人形はジェームズワンが監督を務めた人形を題材としたホラー映画「デット・サイレント」のワンシーンに登場していたりする。

 

グレイヴ・エンカウンターズ(200万ドル)

あらすじ:心霊スポットを取材した番組「グレイヴ・エンカウンターズ」。やらせ番組として精神病院跡の廃墟で撮影を行っていたが、いつものやらせの撮影とは違い今回は本物の怪奇現象に遭遇する事となり…。

推定200万ドルの製作費に対し、倍以上の540万ドルの興行収入を記録したホラー映画。YouTubeで予告編を公開した所、その怖すぎる予告編から世界はもとより日本でも話題となった。 

ラスト・エクソシズム(180万ドル)

ラスト・エクソシズム

ラスト・エクソシズム

  • パトリック・ファビアン
Amazon
あらすじ:牧師のコットンは悪魔払いの名人として地元では有名だった。だが、彼自身は悪魔の存在を信じておらず、悪魔払いを一種のショーと考えていた。その事を暴露しようと考えていた彼は、エクソシズムを追うドキュメンタリー映画に協力し、ある悪魔憑きの少女のもとを訪れるのだが…。

180万ドルの製作費で、興行収入は6700万ドルを記録したヒット作品で、悪魔憑きの少女ネル役のアシュリー・ベルの演技も必見の作品。本作公開の2年後には続編「ラスト・エクソシズム2」が公開され、本作で登場した悪魔に憑かれた少女ネルが再登場した。

インシディアス(150万ドル)

あらすじ:ある家族が新居に引っ越して間もなく、長男が昏睡状態になってしまう。医者にも原因がわからず3ヶ月後に、昏睡状態の長男を自宅に移す事にした。そんなある日、母親が娘の部屋から不気味な声がする事に気がつく。次男はそんな母親に「兄が夜中に歩き回る」と告げて来るのだが…。

低予算映画「SAW」でヒットを飛ばしたジェームズ・ワン監督が手がけた低予算ホラー映画。予算150万ドルで9700万ドル以上の興行収入を叩き出した一品。低予算ながらホラーマニアの間ではかなり評価の高い作品。

 

クワイエット・プレイス(1700万ドル)

あらすじ:2020年、宇宙から来た地球外生命体の存在により世界に恐怖が満ちていた。盲目であるがゆえに鋭敏な聴覚を持つ怪物は、音を立てた人間を襲い喰らっていた。そんな世界で生き延びていたアポット一家だったが、その末っ子が音を立ててしまい…。

CMでバンバン流れていたので、この映画を知っている人も多い事だろう。それだけ大々的に宣伝していたのに関わらず、意外に製作予算は1700万ドルと低予算の部類に入る。今回紹介した作品集の中では高い方だが、一般的な映画製作費からすると低く興行収入は3億4千万ドルとかなりヒットしている。

同製作会社が手がけたトランスフォーマー5作目が大コケした分、こちらは低予算でその穴埋めを狙った…なんて噂も…。

ドント・ブリーズ(990万ドル)

ドント・ブリーズ (吹替版)
あらすじ:アメリカのデトロイト、経済が破綻した街で生活している少女ロッキーは街から出るための資金稼ぎとして、盲目の老人が住む屋敷に仲間とともに金銭目的で侵入する。しかしそこで目にした物は超人的聴覚と身体能力を持ち、侵入者に一切の情けをかけない冷酷な老人の姿だった…。

上で紹介したクワイエット・プレイスと似た作品で、クワイエットは聴覚の優れた怪物が登場するが、こちらは聴覚の優れた元軍人が相手となっている。

製作費は990万ドルで興行収入は1億5千万ドルのヒット作品。

ファウンド(8千ドル)

FOUND ファウンド(字幕版)

FOUND ファウンド(字幕版)

  • ギャビン・ブラウン
Amazon
あらすじ:11歳の少年マーティは学校でいじめられていた。家でも両親は不仲で心休まる場所はない。そんなマーティだったが、彼には一つの楽しみがあった。それは家族の秘密覗き見る事、母親が隠しているラブレター、父親が隠したエロ雑誌、そして兄の部屋のクローゼットには同級生の首が…

圧倒的低予算8千ドル、日本円で約90万程度で製作され話題となったホラー映画。カメラを止めるな!(300万円)やパラノーマルアクティビティの1万5千ドルをも下回る予算は業界内に激震が走った。

終わりに

映画は予算をかければ面白いというわけではない。演出とアイデア次第で何とでもなる。その事を証明してくれるホラー映画でした。

特にブレア・ウィッチ・プロジェクトは衝撃的で、直接的なクリーチャーといった物は全面に出てこないが、雰囲気で恐怖をジワジワと伝える映像は今でも記憶に新しい。