【都市伝説編・起源編・心霊編】
10月31日に行われるハロウィン祭。日本でもイベントが開催される様になり、盛り上がりを見せ始めたこの祭り。華やかなイベントには隠された様々な怖い話が存在する。今回はそんなハロウィンに隠された怖い話を「都市伝説編」「起源編」「心霊編」と3つのジャンルで紹介していく。
ハロウィンとは?
ハロウィン、あるいはハロウィーン(Halloween または Hallowe'enとは、毎年10月31日 に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭りのこと。もともとは悪魔やサウィンなどを崇拝し、生贄を捧げる宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。(wikiより引用)
本場アメリカでの経済効果は9,000億円に上る一大イベントである。ちなみに日本では流行傾向にはあるが、経済効果は1,000億程でアメリカの9分の1程度に過ぎない。
ハロウィンにまつわる怖い話「都市伝説編」
毒を入れたお菓子を子供に配る大人がいる
ハロウィンに毒入りお菓子を配る人間がいる。初めは根拠の無い噂、都市伝説の一種であったこの話し。しかし、ある事件がキッカケで、この怖い話が真実味を帯びる事になる。
1974年アメリカのとある街。ハロウィンの日に8歳の子供が毒入りキャンディを食べてしまい亡くなってしまう。父親は当初、子供がハロウィンで貰ったキャンディを食べたと主張していた。しかし、後の捜査で、子供に多額の保険金が掛けられている事が発覚する。結果、子供の父親は逮捕されてしまったのだった。
メディアはこの父親を「キャンディマン」と呼び連日ニュースにもなり、この「ハロウィンに毒入りお菓子を配る大人」の存在が一気に認知されてしまう。
アメリカではハロウィンの時期になると、上記の事もあり不安を覚える親も増えている。
ハロウィンの日にはある事が増える
ある集合住宅に住む老婆は、バルコニーの柵にまたがる形で亡くなってしまった。そんな目立つ場所で亡くなる老婆、近隣住民はその存在に気がついていたが警察に通報される事なく3日間にも渡り放置されていたのだ。
なぜ3日間にも渡り放置されたのか?
ちょうどその期間はハロウィンの最中、近隣住民はハロウィンの出し物としてバルコニーで亡くなった老婆を見ていたのだった。その後、バルコニー下の住民が上から滴る臭いを放つ液体がキッカケとなり、この事実が判明したのだった。
この話が広まると、ハロウィンに◯人を犯してもバレない事が広まってしまった。そのため、毎年10月31日になると犯罪数が増えるという…根拠はないが、この日には普段に比べて行方不明者の数も倍増する…なんて話しも…
ハロウィン企画の番組撮影
1976年あるテレビ番組で、仮装したタレントが遊園地のお化け屋敷を訪れるというハロウィン企画の撮影中に起こったある出来事。番組スタッフが先にお化け屋敷内を見て回った際に、天井からぶら下がる人の置物を見かける。進路上に置かれたその置物が邪魔で、どかそうとした際に腕の一部が落ちて来てしまう。
その腕の中には骨が見え、あまりのリアルさから警察に通報する事態に発展。調べた結果、1911年に実際に亡くなっている人の骨だった事が判明する。なんと65年間も放置されており、なおかつ実際の亡くなった人をお化け屋敷のセットととして使われていたのだった…
後に骨の正体はある銀行強盗の物だと判明する。
この人物は銀行強盗犯で、警察との銃撃戦で亡くなっており、引き取り手がいない事から、ある葬儀会社が引き取っていたのだ。その葬儀屋はその人物を防腐処理する。それを置物として販売、転売を繰り返す内にこのお化け屋敷に流れ着いていたのだった…
ハロウィンにまつわる怖い話「起源編」
この世とあの世の境界
冒頭でも述べた通り、ハロウィンの起源は古代ケルト人が行っていた祭りであるとされている。
この古代ケルト人は、1年を光と闇に分け考えていた。暖かい夏は光、寒い冬は闇としその節目を10月31日としていたのだ。その節目の日は、光と闇の境界が朧げになる日、この世とあの世が最も近づく日と考えていたのだ。日本で言う所のお盆に近い意味あいがある。
そう10月31日は、あの世の住人が最もこの世に影響を与える日。
生命力の弱い子供達が、あの世からの住人に連れ去られない様にするためにお化けの仮装をさせ、あの世の住人に中に紛れ込ませる事で連れて去られるのを防いだという成り立ちがある。
子供達が楽しそうに過ごすハロウィンの日、その成り立ちは子供達を生きている事を羨む異界の住人から守るために始まったのだった。
ハロウィンにまつわる怖い話「心霊編」
都内のクラブイベント
日本の都内在住のある女性が体験した話。この女性は都内のクラブで行われたハロウィンイベントに参加する事にした。当然イベントの参加条件は仮装している事。女性は魔女の格好をして参加したが、彼女の引っ込み事案な性格からクラブのイベントに馴染めず来た事を後悔していた。
そんな彼女の前には死神の姿をした人物が現れる。死神は彼女の手を引き店の裏口までエスコートをし出したのだ。不審に思った彼女だったが、イベントに馴染めないから別にいいかと付いて行く事にした。
店の裏口を出ようとした際、彼女の空いていた手が誰かに引かれ「行ってはだめ…」と耳元で声が聞こえた。彼女は驚き立ち止まり振り返るが、誰もそこには居なく手を引いていた死神の人物も忽然と消えていたのだった。
翌日彼女はあるネットニュースを見る。それは、ある住宅街で仮装した衣装が脱ぎ捨ててあり、その処分に困っている地元住民のインタビュー記事。その場所は彼女が行ったクラブに近かったのだ。
彼女はふと脱ぎ捨てられた衣装と昨日に出会った死神が頭をよぎる。住宅街で脱ぎ捨てられた衣装は捨てられたのではなく、脱がされたのではないかと…
あのとき死神に握られた手、その手の異様な冷たさを今でも10月31日になると思い出す。
楽しいイベントに紛れ込む存在
この話の体験者は、大学の友人達と10月31日ハロウィンで盛り上がる渋谷を訪れていた。この日の渋谷は、交差点や商店街を仮装した若者達で埋め尽くされていた。そんな楽しい雰囲気の中で佇んでいたある人物が目に入る。
その人物は、もう寒い時期に関わらず白いワンピースを着た髪の長い女性。
体験者は友人達に、その人物に指差しながら「おい!あれ見ろよ!貞子のコスプレした女の人が居る。この寒い中、気合いが入ってるな!おい!」と言いながら声を掛ける。
すると指差す自分の先を見た友人は「何処?いなくね?」と言いながら周辺をキョロキョロと探している。
「だから、あの看板のし…」たと言いかけあらためて見ると、そこには誰も居なかった。
その時、「それ、ワタシのコトォ?」後ろから囁く声が聞こえた。ゾクッと恐怖を覚え固まるも、振り返った先には誰も存在しなかったのだ…
一瞬、あたりの騒音が消え静寂が包まれるが、次の瞬間には騒がしいハロウィンで盛り上がる渋谷の喧騒に戻っていた…
終わりに
ハロウィンの元々のルーツ「異界の住民から子供達を守るため、異界の住民に模した仮装をさせる」行事だった。その行事を何千年と積み重なり、今日のハロウィンイベントになっている。
それだけの歴史を積み重ねれば、人々が忘れてしまった元々のルーツ「子供を連れて行く異界の住民」が現世に現れても不思議ではない。もし仮装してイベントに参加するのであれば、この世ならざる者に注意をはらう必要があるかもしれない……