化け物が徘徊する屋敷から脱出するホラーゲーム「オトギリ」。日本クリエイターが制作した和風ホラーゲームが特徴。かなり気味の悪いデザインをしている化け物に追われる恐怖は、プレイヤーにとって生理的嫌悪感を植え付けるには十分。
ダウンロードは↓コチラ↓
プレイ時間は1時間〜2時間程度。章ごとにプレイできるため、空いた時間で少しのプレイに最適。
物語のあらすじ(ネタバレあり)
一章
主人公の住む街で嘆かれる一つの噂。山奥にたたずむ一件の屋敷、そこには「姿の無い住人」が存在するという。精神が弱っている人間にしか見えない「それ」。完全に精神が崩壊すると「それ」に取り込まれてしまうという噂。
精神病を患う友人の西田が屋敷へ向かう姿の目撃を最後に音信不通になっていた。そんなある日に主人公の元に、その西田から連絡が入る。
「聞こえるのか…ここから出られない……こっちに…来てくれ」
友人たっての頼みとあれば、断る訳にも行かない。そんな主人公は、山奥にたたづむ一件の屋敷の中へと赴くのだった…
屋敷の中に人の気配が存在しない。屋敷を探索すると10年前にこの屋敷に引っ越して来た親子に日記を読む事ができる。その内容は、屋敷に移り住んでからおかしくなる娘の様子を綴った物だった。そんな日記を読む主人公の目の前に…
二章
主人公に迫り来る化け物の存在。主人公は化け物から逃げつつ、屋敷の中に存在する3つの鍵を探し出す事になる。
何とか鍵を入手した主人公は、扉を開け先へと進のだった…
三章
扉を抜けた先で西田を探す主人公は、そこで入手したメモを読む。そこには姿の見えない住人は、精神が異常になっていく程に鮮明になっていく。それは、住人の存在に己が近づいて行くためだという。そして姿の見えない住人に取り込まれた人間は、自身の周りの人間をこの館に呼び寄せるらしい。一種の呪いだと言う事が記されていた。
そして「それまで見えないモノが見えたら気をつけるといい…それは本当に危険なのだから…」そのメモを読んだ主人公は、今まで屋敷に存在しなかった見えないモノが見えてしまっていた…
四章
扉を抜けた先で再会した西田は、とても怯えていた。主人公は彼を元気付け、一緒に館から脱出しようとするのだが…部屋の扉が開き、そこからこちらを覗く化け物に西田は襲われてしまう。
独りになった主人公は、館に残されたメモ「追われながら追わなくてはならない」。
その矛盾した謎掛けを解きつつ、3つの鍵を集め先へと進むのだった。
最終章
クリックで表示:【ネタバレあり】シークレットムービー
最終章始めの部分、化け物から隠れながら先へと進む所で、隠れ先として部屋に置いてある棚に身を隠すと迎える特殊なゲームオーバーシーンが見れる。
棚に隠れる主人公は、隙間から化け物を観察するのだが、ふとした拍子に目が合ってしまう。
はっとした主人公は目線を伏せるのだが…
化け物が見当たらず、棚から出ようとする主人公に化け物が襲いかかる。というもの。
執拗に追いかけて来る化け物から、隠れながら先へ進んだ主人公は、とうとう屋敷の入り口付近まで逃げてくる事に成功する。逃げ込んだ先の部屋に置いてあるメモには、ここまで無事だった事への賞賛と、まだまだ気を抜くなとの忠告が書かれていた。
なんとか脱出路を探すが、主人公は化け物に追いつめられてしまう。
そして…
クリックで表示:【ネタバレあり】物語の結末
化け物に襲われた拍子に、窓から外へ落ちてしまう。その事で、何とか無事に屋敷から脱出する事ができ、急ぎ街へ戻った主人公は警察に連絡する。
警察の捜査で、屋敷の中で化け物の存在は確認出来なかったが、西田の亡がらは見つける事が出来たらしかった。
後日、警察の事情聴取にて、不可思議な事を伝えられる。なんと、西田を細かく調べた所、主人公が西田から連絡を受けた5日前には既に息絶えていた事がわかったらしい。
そこで主人公はあの時の会話を思い出す。
「聞こえるのか…ここから出られない……こっちに…来てくれ」
そう西田は決して、主人公に「助け」を求めていなかった事に…
終わりに
無料のフリーゲームとは思えない程のクオリティの高いゲームだった。PCゲームサイト「スチーム」で300〜500円の価格で販売されていても不思議ではない程。
物語も始めからオチまで良く練られており、オープニングの西田との会話内容が、物語の中盤〜エンディングまでを通して一貫した物語の背景を語っていて面白かった作品である。